いまのところアウディの製品ラインナップのなかで、SUVとしては最小モデルとなるのがQ2だ。SQ2はその名称が示すとおり、高性能モデルのSモデルである。欧州Cセグメント・ハッチバックと変わらぬ外寸に300psを発揮する2リッターターボ過給4気筒エンジンを押し込んでいる。変速機はデュアル・クラッチ式の7段自動MTで、駆動力を4輪に振り分けるクワトロ4WDを備える。全長×全幅×全高=4220×1800×1525mm。ホイールベース=2595mm。車両重量=1570kg。荷室容量=355リッター(VDA測定法)。車両価格は599万円(税込)。
彫りの深いシャープなラインで構成されるエクステリアは、ここ最近のアウディに共通するデザイン・コンセプトを継承したものだ。その姿は凛として上品であり、またインテリジェンスというものを強く感じるものでもある。例えばドイツのプレミアム・ブランドから、あえてアウディを選ぼうというカスタマーの意識の中に、このデザインの魅力がひとつの理由としてあるのは、間違いのないところだろう。
走りは刺激的と表現するほかはない。静かにアクセル・ペダルを踏み込めば、常にマナーの良い走りに徹するSQ2だが、前方のトラフィックがクリアになり、一気にアクセル・ペダルを踏み込んでみると、300psの最高出力を誇る2.0リッターターボが、瞬時にその秘められたパフォーマンスを披露する。さらに注目しなければならないのは、7段のSトロニックがこのエンジンの魅力を余すところなく引き出していること。かつていわゆるホットハッチの世界を楽しんだ大人には、新たな選択肢としてこのモデルはベストなチョイスといえるのではないだろうか。
ほぼゴルフ級サイズのボディのノーズに搭載するのは300psの直4ターボ。となればその速さは容易に想像できる。事実アクセルを深く踏み込めばたちどころに体がシートに強く押しつけられる。このクラスのSUVとしては間違いなくトップ・クラスの動力性能である。とはいえ、クワトロ・システムが駆動力を4輪に巧みに分散して伝えるため、フル加速時でもドライバーは涼しい顔をしていられる。このあたりのフィーリングは同じ300psクラスでもFWDのメガーヌR.Sやシビック・タイプRとはまったく違う。クールに速い、というアウディのキャラは健在だ。
一方、アウディらしくないのは乗り心地。とくに低中速域で荒れた路面を走った際のゴツゴツ感はアウディらしい洗練度に欠ける。599万円という価格を考えるとインテリアの質感も最善とは言えない。とはいえ、タワー・パーキングにも収まる手頃なサイズと若々しいSUVルックと圧倒的な速さの3つが同時に手に入るクルマなんて他にはなかなかない。セカンド・カーとして選べばきっと幸せになれる。
アウディSQ2は、Q2の高性能版。SQ2のスゴいところは、SQ2を構成している動力性能、内外デザイン、ドライバー・インターフェイス、運転支援機能などの各要素が最新のトップ・レベルにありながら、すべてクールで洗練されていることだ。どこにも荒っぽかったり雑なところがない。行儀が良く、トーンやタッチが整っている。搭載している2.0リッター直4ターボ・エンジンだって、最高出力300ps、最大トルク40.8kgmものハイ・パワーを発生しているけれども、7段Sトロニックのトランスミッションを介しての加速は荒々しいところがなく、走りはジェントルそのものだ。0-100km/h加速は4.8秒という俊足で、最高速度は250km/hも出るのに、つねに余裕を残している。
韋駄天ぶりだけが突出することなく、内外デザイン、ドライバー・インターフェイス、運転支援機能などの各要素がハイレベルで仕上げられただけでなく、1台の高級車として調和が取れるよう、最後に入念に"調律"が行われているのではないか。そのまとめ上げ方がスゴい。
普段使いでのSQ2は、乗り心地やや固めの、けれど質の高い乗り味が、いかにもアウディらしい。サイズやボディ形態による走りや仕立てのクオリティ差が感じられないのも、このブランドの魅力。月並みだが"小さな高級車"というフレーズが頭に浮かぶ。もちろん"S"モデルは、それだけには終わらない。2リッターターボ・エンジンと7段DCTの組み合わせはピックアップが良く、実用域から力感たっぷり。フル加速を試みれば、室内にはこれって5気筒ユニットだっけ?と勘違いしそうなサウンドが響き渡って気分を盛り上げる。しかもQ2シリーズでは唯一のクワトロ=4輪駆動だから、パワーを持て余すことなく、しっかり使い切ることができるのだ。
実際、これだけ豊かなパワーとトルクがあるから、エフィシェンシー・モードでも十分によく走る。日常域では質が高く、ユーティリティに優れ、走りも経済的。けれど、いざとなれば凄まじい俊足ぶりを見せるのが、このSQ2。都市生活者にとっては、まさに万能車と言うべき1台ではないだろうか。
(ENGINE2020年4月号)
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