過去13年間分の雑誌記事をWEBで再掲載している連載です。毎週水曜日12時更新。
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キュルルルル……。ゴムが擦れるような音がエンジン・ルームから聞こえたのは、先月号の本項で"機関絶好調!"と書いた帰り道だった。翌日、東京・芝浦のヤナセに44号車を持ち込むと"ベルト・テンショナー(写真の丸いパーツ)がもう寿命で、異音はベルトが緩みプーリーに擦れたからだ"という診断を受けた。
92年型300TEの補機駆動用ベルトは1本。クランクシャフト、エアコンのコンプレッサー、冷却ファン、オルタネーター、アイドラー、パワー・ステアリング・ポンプ、ウォーター・ポンプの各プーリーをグルリと巡っている。そのテンショナーがダメになってしまったので交換以外に方法はない。費用は工賃込みで9万6000円だった。また、エアコンが冷えなくなってきた。冷却用ガスがどこからか漏れているのかもしれない。う~ん。胸騒ぎ。こちらも近々、原因を究明するつもりだ。
さて、不況が騒がれるいまW124の相場はどうなっているのか? 44号車を買ったARJに聞いてみた。「相変わらず、すごい人気です。特に程度のいいワゴンは本当にタマがない。おカネを本当に質の高いものに使うという感じ。お客さんもサーフィン用にとガンガン使う若い人から、大事に乗る大人の方へと変わってきました。W124はもう大人の趣味のクルマですよ」。ARJにいまあるのはS124後期モデル(95年型)で9.7万㎞。129.5万円です(下写真)。
文=荒井寿彦(ENGINE編集部)
■44号車/メルセデス・ベンツ300TE
MERCEDES-BENZ300TE
購入価格:168万円
導入時期:2008年9月
走行距離 3万4570km+8万9300km
2008年にENGINE編集部は「長期テスト44号車」としてメルセデス・ベンツ300TE(1992)を購入。1984年にデビューしたこの124型は「消耗部品をちゃんと交換していけば新車同然の状態で長く使える」と言われた名車で、それを検証すべく連載スタート。購入時の走行距離が3万4000㎞だった44号車は、12年後の2019年に走行距離30万キロを突破し、いまだ現役です。
(ENGINE2010年7月号)
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