過去13年間分の雑誌記事をWEBで再掲載している連載です。毎週水曜日12時更新。
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うだるような暑さのなか、18年前のベンツ・ワゴンは大丈夫なのか? ! 編集部に来てからの中間報告です。
足回りの主要パーツやエンジン・マウントなどを交換していけば、「ちょっと前のメルセデス・ベンツ」は新車同然の状態で長く使えるのか? を検証するため、08年9月に購入した92年型メルセデス・ベンツ300TE。走行距離3万4000㎞で納車され、2年でオドメーターは9万5000㎞を超えた。
10万㎞を目前に控え、中間報告をしたい。まず、新車同然かどうか?
エンジンに関しては性能が低下した徴候はまったくない。それどころか、編集部にやってきたばかりのときより距離を重ねた現在の方が吹け上がりは明らかにスムーズになっている。
また、18年前の中古車とは思えないほど静かなのも自慢だ。最高出力185ps、最大トルク26.5㎏mの3ℓ直6は目の覚めるようなパンチ力はないけれど、重厚感のあるドライブ・フィールは300TEの魅力のひとつだと思う。乗れば気分が落ち着き、せわしなく走ろうとは思わなくなる。古くても高級車なのだ。
ちなみにオイル交換は8回行っている。期間にして約2カ月半に1度、距離にして約8000㎞に1回の頻度である。
乗り心地も相変わらずいい。ボディの剛性感、足まわりのしっかり感ともに、18年という歳月と走行距離を考えると称賛に値すると思う。シートに目立ったヤレもなく、クルマがくたびれてしまったという感じがまったくないのは素晴らしい。
18年も前のクルマだからトラブルはあった。ベルト・テンショナーの破損と、エア・コンの減圧バルブからのガス漏れである。故障というよりは部品の寿命である。費用は合計で13万5000円。とはいえ、この程度で済んでいるのは300TEがもともと丈夫だからだと思う。
使えるか? という点に関しては太鼓判を押そう。4765×1740×1460㎜というボディ・サイズは大きすぎず、小回りがめちゃくちゃ効くので上の写真のように路地裏もスイスイだ。最大荷室容量1824ℓのトランクは、娘の引っ越し作業などに大活躍した。
満タン法による総平均燃費は7.8㎞/ℓ。ほとんど通勤なので、遠出をすればもっといいはずだ。そういえば、まだ長距離を走ってない。 遠くへ行きたい。
文=荒井寿彦(ENGINE編集部) 写真=柏田芳敬
■44号車/メルセデス・ベンツ300TE
MERCEDES-BENZ300TE
購入価格:168万円
導入時期:2008年9月
走行距離 3万4570km+9万5803km
2008年にENGINE編集部は「長期テスト44号車」としてメルセデス・ベンツ300TE(1992)を購入。1984年にデビューしたこの124型は「消耗部品をちゃんと交換していけば新車同然の状態で長く使える」と言われた名車で、それを検証すべく連載スタート。購入時の走行距離が3万4000㎞だった44号車は、12年後の2019年に走行距離30万キロを突破し、いまだ現役です。
(ENGINE2010年10月号)
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