自分が"不要不急"の塊でできていると実感した2カ月間だった。「心を震わせる芸術作品を見たい」。ただそれだけのことが、こんなにも難しい問題だったとは。家でお取り寄せお菓子をたっぷり食べても、心の飢えは満たされることなく、一方で体はどんどん丸みを帯びていく……。
そんな"心の飢え"を満たしてくれるwebサイトがインターネットには多く並んでいる。そのひとつがGoogle Arts & Culture。Googleと提携した美術館の作品を高精度画像で鑑賞できてしまう無料サービスだ。
一部の美術館では、Google ストリートビューの仕組みを利用し、館内を巡ることもできる。オランジュリー美術館の睡蓮の大作や、グッゲンハイム美術館の壮大な螺旋階段も家にいながら眺めることができる。
また、美術館の枠を飛び越え、印象派や古代エジプトなどのジャンル別、紙やガラスなどの素材別で世界中の美術作品を鑑賞できるのも特徴。知らない美術館やジャンルや作家を発見できる素晴らしい機会になる。
この頃のお気に入りは、訪れたことがないメキシコの美術館を巡ること。ドローレス オルメド パティニョ美術館にはフリーダ・カーロと恋人のディエゴ・リベラの作品が、国立写真美術館にはフリーダの父親で写真家のギレルモ・カーロによる写真をたっぷり鑑賞することができる。いつか実際に作品を目にしたい。
Googleに頼らず、独自で頑張る美術館も多い。ルーヴル美術館のバーチャル・ツアーでは、古代エジプト美術、アポロンギャラリーといったテーマでルーヴル美術館を巡ることができる。
国内では、足立美術館がおもしろい。世界的に評価の高い日本庭園をYoutubeで24時間生中継しているのだ。この日本庭園が流れているだけの映像は、環境映像としても優秀で、自分はアマゾン・スティック経由でテレビに繋ぎ、休憩時間にぼんやり眺めたりしている。
アーティゾン美術館は所蔵作品を映像とともに解説してくれる音声ガイドツアーも非常に勉強になる。
誰もが気軽に楽しめるオンライン美術館。この状況が改善された後も、ずっと楽しんでいきたいと思う。
文=浦島茂世(美術ライター)
(ENGINE2020年7・8月合併号)
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