ジャーナリスト39人とENGINE編集部員6名、計45人が、雑誌が創刊した2000年からの20年間で「一度は手に入れたい」クルマ20台を選び順位をつけた。選んだ20台についてと、「20年間のクルマをどう見てきて、この1台はどういう基準で選んだのか?」というテーマに答えてもらった。
基準はいつもとほぼ一緒。コンセプトやデザイン、走りに先進技術、何であれ独創的で他のクルマに無いものを持っているかを重視しました。それでもさすが歴代HOT100上位ランカー。選考は悩みました。そこで加味したのはエバーグリーンか否か。今でも通用する、乗りたいと思えるクルマを厳選したつもりですが、それでも今回は簡単じゃなかったですね、どれも本当に名車揃いで。
回すとカップ・カーと同じサウンドを奏でる後期型GT3のエンジンは快感の塊。おなじみ山下氏が手掛けた外観を含め、歴代の中では996前期と並ぶお気に入りのGT3だ。試乗会で先導車のW.ロール氏を追いかけたのが懐かしい!
スーパー・スポーツの匂いも感じさせた絶妙なデザイン、癖が薄まり個性は残った操縦性など911らしさを見事にアップデートさせたタイプ991。最高に洒落たタルガも唸らせた。エンジンもデザインも前期型の方がクリーンで好み。
炸裂するサウンド、卓越した電子制御が可能にした刺激的な操縦性などにより“F1疑似体験マシン”として究極の域に達したフェラーリ。自然吸気エンジンを積む最後のミッドシップということもあり、今も存在感は色褪せない。
EVの弱点を補う軽量設計と、旨味を引き出すワンペダル・ドライブ+後輪駆動。初作にしてEVの究極的な存在感を示した傑作だ。
デザインもラグジュアリー性も、そして走りも想像した進化幅の遥かに上を行き、プレミアム・カーはまだまだ夢を見せてくれると思わせた。
クラシック・ミニの愛され要素を濃縮しプレミアム・カーとして還元した快作。初心を忘れ無闇に肥大化した以後の作とは哲学が違い過ぎる。
機能性を感じさせ、且つモダンなデザインが今見ても素晴らし過ぎる。走破性、実用性も文句なし。歴史に刻まれるべき1台だと思う。
最初は顔つきにギョッとしたが、その違和感もクセになり恋に落ちた。イアン・カラムの傑作のひとつ。前期型のクーペに今でも乗りたい。
ダンスフォールド空港での初試乗で、きれいなドリフトが決められた。600psのMRなのに! マクラーレン=シャシー屋と改めて感激。
レンジローバーの威厳と貫禄を、見た目もサイズも走りもほんの少しだけ軽快に。ずっと気に入っていて遂に最近購入。10年乗るつもり!
SL500のABCがもたらす“魔法の絨毯”的走りやバリオルーフの愉悦にシビレた。まさにドリームカー。のちに購入した(中古で)。
甘美であり且つ迫力に満ちたV8をMTで操るセダン。当時も心酔したが、もはやこんな組み合わせ、巡り会えないと思うと尚更思いが募る。
紛れもなくアストン・マーティンなのに完全に新しいスタイルにひと目惚れ。クーペもヴォランテも各々魅力的で買えないのに悩ましい。
賛否色々あるけれど、走り、操作系、デザイン等々、あらゆる面でラグジュアリー・カーの歴史を変えた1台。ロングライフなのも良い。
今の時代にこんな軽量ミドシップが登場してくれただけで感動。永く歴史を紡いでほしい。
最新のNISMOの走りの質の高さは圧巻。かつて購入した初代からまさに隔世の感ありだ。
大きくなってがっかりと思ったら走りはサイコー。荷物を運ぶだけでも移動が楽しい!
この外観にして、走らせればフットワークもOHVV8の息吹もこの上なく昂揚させる。
紛れもなくレンジローバーなのに一気に洗練された見た目と走りに理想の進化を見た。
日本が、遂にこんな贅沢なクーペを生み出せる国になったのかと感動させられた1台。
文=島下泰久(モータージャーナリスト)

(ENGINE2020年9・10月合併号)
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