ついに上陸した2台のポルシェ・タイカン、4Sとターボに国内初試乗　これは未来の911か！

ENGINE編集部

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完全にスポーツカー

上田　あと、4Sとターボというこの2台を比較したらどうでした？

村上　少なくとも一般道を走っている限りはほとんど差がない。海外で乗った時もターボSとターボでも全然違わないと思ったけど。

塩澤　加速に関しては差が分かる。

村上　サーキットだと確かに4Sより間違いなくターボの方が、加速力は「うぉー！」って思うんだけど。

上田　4Sでもう十分です。

村上　サーキットを走って一番感じるのはもうこれが完全なスポーツカーだってことだ。ノーズがクククッて入っていく時の感じだとかね。重いことを除けば完全にミドシップ・スポーツカーだ。

荒井　サーキットこそEVと全然思わない。本当に速く楽しいクルマ。

村上　あと、4WD感もない。

上田　メーターで見ると、ものすごく緻密に駆動配分を変えています。

塩澤　すっごく自然だった。

村上　いやはや、タイカンは紛うことなきポルシェである一方で、まったく新しい感覚をもたらすものだった。そのさじ加減がすごい。ポルシェは昔から専業スポーツカー・メーカーで、今はSUVもサルーンもあるけど、乗ってみればどれもスポーツカーで、タイカンもそうだった。でもその一方、ポルシェは自分たちのつくるクルマは実用車であらねばならない、っていう理想もずっと貫いてきた。だからタイカンはポルシェの持っていたある種の理想を現実化したもの、とも言える。後席もしっかり座れるからね。これが彼らが考えている、最先端の実用スポーツカーのあり方なんだろうね。

■タイカン4S（パフォーマンス・バッテリーPlus付）

駆動方式　前後アクスルに電気モーター各1つの4WD
全長×全幅×全高　4963×1966×1379mm
ホイールベース　2900mm
トレッド（前／後）　1710／1694mm
車両重量（前後重量配分）　2280kg（前軸1130kg：後軸1150kg）
バッテリー容量　79.2kWh（93.4kWh）
最高出力　530ps（571ps）
最大トルク　640Nm（650Nm）
トランスミッション　フロント1段、リア2段
サスペンション（前）　ダブルウィッシュボーン＋エアスプリング
サスペンション（後）　マルチリンク＋エアスプリング
ブレーキ（前後）　通気冷却式ディスク
タイヤ（前／後）　255/55R19／275/45R19
最高速度　250km /h
車両本体価格（10％税込）　1448万1000円（1556万7000円）

■タイカン・ターボ

駆動方式　前後アクスルに電気モーター各1つの4WD
全長×全幅×全高　4963×1966×1381mm
ホイールベース　2900mm
トレッド（前／後）　1702／1667mm
車両重量（前後重量配分）　 2340kg（前軸1150kg：後軸1190kg）
バッテリー容量　93.4kWh
最高出力　680ps
最大トルク　850Nm
トランスミッション　フロント1段、リア2段
サスペンション（前）　ダブルウィッシュボーン＋エアスプリング
サスペンション（後）　マルチリンク＋エアスプリング
ブレーキ（前後）　通気冷却式ディスク
タイヤ（前／後）　245/45R20／285/40R20
最高速度　260km /h
車両本体価格（10％税込）　2023万1000円

話す人＝村上政（ENGINE編集長）＋塩澤則浩＋荒井寿彦＋上田純一郎（すべてENGINE編集部、まとめも）　写真＝神村聖

（ENGINE2021年1月号）

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