2020.12.05

CARS

ついに上陸した2台のポルシェ・タイカン、4Sとターボに国内初試乗 これは未来の911か!

2つの要素が同居する

村上 3人の感想を踏まえておさらいしていこう。まずパナメーラとの比較では、全長とホイールベースがそれぞれ86mmと50mm短いのに、全幅は29mm増えて、全高は45mm低い。


上田 ワイド&ローなわけですね。


村上 真横から見ると分かるけど、パナメーラよりオーバーハングはすごく短い。塩澤さんの感じた重心の低さの理由はバッテリーが床下にあるせいで重心高は911より低い。ただし車重は2台とも約2・3トン。


塩澤 そこまで重いとは。


村上 スポーツカーであり高級車と感じる理由は、それが大きいかな。あと、いろいろと工夫もされている。かなり低いリアのルーフを実現するため、後席の足元にはバッテリーを置いてない。苦肉の策だけどね。


荒井 ボンネットも低いよね。


村上 前に何もないからね。僕の感想は、やっぱり乗った時に見える風景が非常に911に近い。前タイヤとの距離も911に近い、すごくスポーツカー的な感覚。いわばポルシェの理想に基づく位置関係だ。


助手席前方の液晶ディスプレイはオプション(約15万円)。
サイド・ブレーキ・スイッチとシフト・セレクターはステアリング左側に、写真では見えないが、スターター・スイッチはステアリングを挟んで反対側に配置されている。

上田 でも、目線をぱっと下に向けると全然違いますよね。


村上 内装はもうフル・エレクトリック。すべて液晶でリアルなメーターはない。スターターもボタンだし、シフト・セレクターの位置もステアリングの左側で今までとは違う。だから911的な要素とまったく新しい要素が同居している。だって、走り始めたらまさにEVだからね。電車が走るみたいなモーターの音がする。最初は音のせいで違う世界に入ったと思ったけど、乗っているうちにやっぱりこれはポルシェだって思うようになる。荒井さんのいうクルマが小さくなる感じもある。パナメーラよりも、もっときゅっと締まったスポーツカー的な感覚が、どんどん強くなる。


上田 速度が上がると後ろが長く、後席がある感じもどんどんしなくなる。


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話す人=村上 政(ENGINE編集長)+塩澤則浩+荒井寿彦+上田純一郎(すべてENGINE編集部、まとめも) 写真=神村 聖

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