ランボルギーニのレース部門であるスクアドラ・コルセが手掛けたワンオフ・モデルの第2弾、SC20が公開された。第1弾のSC18アルストンと同じく、スクアドラ・コルセの頭文字と年号を組み合わせたネーミングだが、今回はサブネームが与えられていない。
ルーフとウインド・スクリーンが潔く取り払われた白いボディ。その随所にはブルーのアクセントが配されている。デザインのインスピレーションはランボルギーニが過去に生み出した印象的なオープン・モデルの数々から得たという。視覚的共通点が数多く見て取れるアヴェンタドールJ(イオタ)をはじめ、ディアブロVTロードスターやヴェネーノ・ロードスターだけでなくガヤルドがベースのコンセプトSなど、イメージの源泉はV12モデルだけでなくV10モデルにも求めている。
サンタアガタの空力エンジニアの手になるカーボン・ボディは、サーキット専用マシンからエアロダイナミクス技術を応用。ボディを流れる風を最適化し、高速走行時にも快適にオープン・エアの走りを堪能できる設計だ。2枚のフィンと大開口のエアインテークを持つフロント周りはウラカンGT3エヴォ、ボディ・サイドはスクアドラ・コルセが40台限定で製作したエッセンツァSCV12の要素を盛り込み、リアには負荷を3段階調節できるカーボン製の大型ウイングがそびえ立つ。
黒基調のインテリアでは白と青の差し色が目を惹く。シート表皮やダッシュボード上面などにはレザーやアルカンターラを用いているが、シート・フレームや内装パネルなど、つややかなカーボンの地肌を見せる部分も多い。また、ドアハンドルはアルミ削り出し、送風口は3Dプリンター成型と、異なる素材や工法を効果的に組み合わせている。
エンジンは6498cc自然吸気V12で、最高出力は770ps/8500rpm、最大トルクは720Nm/6750rpmと、アヴェンタドールSVJと同スペック。トランスミッションはシングル・クラッチ式の自動7段MTのISRで、電子制御センター・デフを持つ4WDという駆動系もSVJのものと推測される。センター・ロック式のホイールは前20/後21インチで、ピレリPゼロ・コルサを履く。
たったひとりの顧客のために、チェントロ・スティーレがデザインし、スクアドラ・コルセが技術の粋を注ぐワンオフ・モデルは、ランボルギーニの新たなビジネスとして継続されるのか。だとすれば、サンタアガタの次なる“SC”モデルはいかにして衆目を驚かすのか、興味は尽きない。
文=関 耕一郎
(ENGINEWEBオリジナル)
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