パリ郊外のパンタンにあるエルメスのビスポーク・アトリエ。そこでは、世界中の顧客たちの“夢”が叶えられている。たとえば、クルマについては、こんな具合だ。
きっかけは2019年に東京で開かれた「夢のかたち」と題された展覧会だった。そこには世界中の顧客からのオーダーを受けて作られた、エルメスらしいエスプリと遊びごころあふれる様々なプロダクトが集められていたのだが、スカーフと同じ柄のサーフボードや33回転のLPをかけられるカラフルな革張りのジュークボックスと並んで、なんと1台のクルマが置かれていたのだ。
ヴォワザンC28エアロスポーツ。1930年代に製造されたフランスの伝説の名車だ。その内装がエルメスの革張りに仕立て直されていた。

そもそも飛行機製造から始めたヴォワザンはのちに自動車に転じ、航空技術を転用した軽量なアルミを用いた空力ボディや低重心と適切な重量配分を重視した設計に基づく独自のクルマづくりを展開する。それはレーシング・カーとしても十分に通用するもので、実際、草創期のグランプリ・レースで活躍し、あまりの強さに主催者側が規則変更で意地悪した(?)なんて逸話も残る。そしてレースから撤退した後は、独特の構築的デザインを持った高級車を手がけたが、かのル・コルビュジエがその大ファンで、自らの建築の前にヴォワザンを置いた写真を数多く残していることは知る人ぞ知る話だ。

C28はそんな後期ヴォワザンの高級車だが、構築的なアルミボディとレザーの内装とのマッチングの素晴らしさに見とれる私に、エルメスから、一度パリのビスポーク・アトリエを見に行きませんか、と声がかかったのだ。ところが、コロナ禍のために中止になり、がっかりしていたら、今度は、リモートでどうですか、という話が。今を逃しては2度と見られないようなクルマが2台(うち1台は違うヴォワザン!)あると聞き、ふたつ返事でお願いした次第だ。
無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。
無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。
advertisement
2026.04.27
CARS
日本限定30台のポルシェ911 GT3、その名は「アルティザンエデ…
2026.04.25
CARS
【試乗記】極上のアルカンターラの手触りに思わずうっとり 進化したピ…
PR | 2026.04.23
LIFESTYLE
こだわりの2WAY! 美しい縦型のショルダーバッグが エティアムか…
2026.04.18
WATCHES
【ロレックス2026年新作】オイスター パーペチュアルにゴールド登…
2026.04.25
LIFESTYLE
プロジェクションマッピングのスクリーンはなんとテーブル 目の前で料…
2026.04.19
CARS
黒塗り白塗りのミニバンに飽きたらコレ|モータージャーナリストの飯田…
advertisement
2026.04.24
車重590kgで172馬力、楽しさは乗ればわかる|ケータハム・スーパー・セブン2000に斎藤慎輔(自動車評論家)が試乗
2026.04.27
日本限定30台のポルシェ911 GT3、その名は「アルティザンエディション」
2026.04.22
補助金活用で軽自動車よりも安く買える、ホンダ・スーパーワンとその始祖、シティターボIIを写真で見比べる【オートモビルカウンシル2026】
2026.04.26
2026年分は55台のみ ホンダ・シビックのカスタマイズモデル、光岡M55にMT搭載のスポーティ仕様となるRSが登場
2026.04.23
トヨタ・ハイランダーの兄弟車となるスバルの新しいSUV、ゲッタウェイが世界初公開