オーナーの日野さんと愛車のランチア・デルタHFインテグラーレ・エボルツィオーネIIジアッラ。
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WRCで活躍するラリーカーに憧れ、いつかはデルタと思っていた日野雄一さん。これ1台でどこへでも出かけます。最初のクルマはジェミニZZ-Rランチア・デルタHFインテグラーレ・エボルツィオーネIIジアッラ。舌を噛みそうな長い車名を持つイエローのインテグラーレは、1994年に世界限定220台で発売された希少なモデルである。新車と見紛うばかりの状態で維持しているオーナーは、日野雄一さん。「10年ほど前に購入しました。走行6万km弱で価格も手ごろでした」屈託のない笑顔で話す日野さんだが、シャツの襟もとにかけたイエロー・レンズのレイバン・アウトドアーズマンや左腕に輝くロレックスの赤サブ(サブマリーナの希少モデル)などを見ると、なかなか拘りの人だと推察した。
日野さんは子供の頃から大のクルマ好きで、最初に買ったのは初代いすゞジェミニだった。「ZZ-Rを含めて5台乗り継ぎました。レースやラリーも好きで、1987年にランチア・デルタがWRCで勝ち始めてから、デルタ欲しいなあとずっと思っていました」ジェミニの後、クラシック・レンジローバーやランドローバー・ディフェンダーを乗り継ぎ、イエローのインテグラーレを手にした。「まず、この張り出したブリスター・フェンダーにやられました。ほかにないですよね! 実車で再確認した感じです。走り出して感動したのは、2リッター直4ターボによる強烈な加速ですね」
一方、インテグラーレは維持が大変だとよく耳にする。不安はなかったのだろうか?「もちろん、ありましたよ(笑)。おカネかかるのかなあ? って」ところが、と言っては失礼だが、これまで故障して動かなくなったことは一度もないという。「タイミング・ベルトやウォーター・ポンプなどのウィーク・ポイントについては知識として持っていました。車検2回につき1回はタイミング・ベルトを、車検4回につき1回はウォーター・ポンプを交換しています。そのほか、オイル漏れやエンジン・ルーム内の各種コネクターは頻繁にチェックしています」整備を担当してくれているメカニックのアドバイスも的を射ていて、早め早めのメインテナンスが功を奏しているそうだ。よく見るとAピラー側のボンネットが少し浮いている。インテグラーレは逆アリゲーター式なので、開ける側だ。「ボンネットを少し浮かすアタッチメントを使ってるんです。やっぱり夏場の渋滞は水温計がみるみる上がるんですよ」
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