2022.05.05

CARS

個性的でスタイリッシュな快速PHEVワゴン! プジョー508SW・GTハイブリッドに5人のモータージャーナリストがイッキ乗り!【2022年エンジン輸入車大試乗会】

プジョー508SW GTハイブリッド

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2022年上半期の注目モデル34台を大磯プリンスホテルの大駐車場に集め、38人のモータージャーナリストがイッキ乗りした恒例の大型企画、エンジン大試乗会。3008に続くプジョー・ブランドでは第2のPHEVとなる508のワゴン版、508SWには、大谷達也、高平高輝、竹岡 圭、藤原よしお、生方 聡の5人のジャーナリストが試乗した。

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1.6リッターエンジン+モーターを搭載するPHEVワゴン

2021年6月、流麗なスタイリングで人気の高いプジョー508にプラグイン・ハイブリッド・モデルが追加された。1.6リッター直4ターボ(180ps、300Nm)にモーター(110ps、320Nm)を組み合わせ、システム全体で最高出力225ps、最大トルク360Nmを発生、PHEV専用の8段AT「e-EAT8」を介し、前輪を駆動する。なお、PHEVの導入に合わせ、プジョー508はガソリン、ディーゼルともにグレードはGTに統一された。全長×全幅×全高=4790×1860×1420mm。ホイールベース=2800mm。車両重量=1850kg。プジョー508SW GTハイブリッドの車両本体価格は667万8000円。




古いフランス車好きにとっては意外だらけ!?/大谷達也


路面の段差を乗り越えると、ドスッと腹に響くような感触が伝わってきた。その骨太な乗り心地は往年のドイツ車を髣髴させるもの。おまけに、大きなショックが加わってもボディはミシリともしない。足回りだけでなく、ボディ剛性の高さもかつてのドイツ車並みで、だから硬めの乗り心地もまったく不快に感じない。そういえば、プラグイン・ハイブリッドなんていう環境重視のパワートレインを積んでいたり、質感の高い素材を使ってきっちり作り込まれたインテリアの完成度といったところもドイツ車を思い起こさせる。「フランス車の魅力は足回りと独創性。エンジンは動くだけめっけものだし、インテリアの質感なんて期待するほうがどうかしている」。そんな風に訳知り顔で語る古いフランス車好きにとって、最新のプジョー508はどこもかしこも意外だらけの存在だろう。でも、iコクピットという独創的な操作系やエスプリが利いたスタイリングはドイツ車には求め得ないもの。「ドイツ車のよさも認められる前衛的なフランス車好き」にお勧めの1台といえる。


上下がフラットになった小径のステアリング・ホイール、エッジの立ったシャープなデザインのコクピットは、外観同様スタイリッシュである。室内スペースや荷室容量はガソリン/ディーゼル・モデルと変わらない。


実用的で快適だが個性も魅力なクルーザー/高平高輝

プジョーのフラッグシップ508/508SWシリーズに追加され、昨年6月に国内導入されたPHEVモデル。パワートレインはプジョー・シトロエン・グループで広く使用されているもので、1.6リッター・ターボ・エンジン(180ps/300Nm)に110psと320Nmを生み出すモーターを搭載(システム・トータル出力は225psと360Nmという)、トルクコンバーターの代わりに湿式多板クラッチを採用したE-EAT8と称する8段ATを組み合わせる。容量11.8kWhのリチウムイオン・バッテリーはリアシート下に配置されるが、もともとPHEV化を前提としたプラットフォームのために、室内スペースやフロアの高さ、荷室容量はガソリン/ディーゼル・モデルと変わらないことが特徴。欧州車の例にもれず普通充電のみ、EV航続距離は56kmという。300kg近く増えた車重のせいでさすがに軽快感ではガソリン仕様に敵わないが、小径ステアリング・ホイールを抱えるような運転姿勢や、エンジン始動時にのみ反応するシフトパドルなど独特の個性が気に入れば、実用的で快適なクルーザーだ。


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