ゆっくり走っても楽しいのはどっち？　アルピーヌ・オーナーとルノー・スポール・オーナーが語るA110とメガーヌR.S.【後編】

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アルピーヌA110（右）とルノー・メガーヌR.S.

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同じルノー・スポールから生まれた2台のフレンチ・スポーツ・モデル、アルピーヌA110とルノー・メガーヌR.S.。A110オーナーの石井昌道さんと、先々代のルーテシアR.S.を所有する佐野弘宗さんの2人のモータージャーナリストを迎えた試乗対談の後編。石井さんが以前所有していた997型のポルシェ911と比較しつつ、2人はどんな結論に至るのか？

【前編を読む】駆動方式は違うのに“アンダーステア嫌い”が共通点!?　アルピーヌとルノー・スポール、2人のオーナーが語るA110とメガーヌR.S.

個人的3大スポーツカーの1台

石井　A110でもノーマルに遅れて追加された「A110S」は、スタビリティを上げて、多少アンダーステアは強まっているのに、あの曲がる感じがきっちり残されている。

すごくバランスよくまとまっているノーマルに対して、Sはグリップを上げながらも、あのハンドリングを維持するセッティングを時間をかけて練り上げてきた感じ。アルピーヌのハンドリングは、本当に微妙なバランスの上に成り立っていて、やっぱり一朝一夕にできないんだなとあらためて思いました。

佐野　確かにA110のバランスは奇跡的ですよね。スポーツ車としてはバランスの悪いFF（フロント・エンジン前輪駆動）を、サスペンション技術で曲げているメガーヌR.S.とは、そこが根本的にちがう。

石井　A110に加えてマツダ・ロードスターとロータス・エリーゼが個人的に大好きな三大スポーツカーなんだけど、どれもライトウエイトであるだけでなく、サスペンション・ストロークをめいっぱい使う思想がすごく似ている。どれも、そんなに飛ばさなくても気持ちよくて公道で楽しめるスポーツカーです。

軽量であることが売りのサポート性の高いバケットシート。