2022.05.25

CARS

ゆっくり走っても楽しいのはどっち? アルピーヌ・オーナーとルノー・スポール・オーナーが語るA110とメガーヌR.S.【後編】

アルピーヌA110(右)とルノー・メガーヌR.S.

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佐野 アルピーヌと比較するとメガーヌR.S.の乗り心地はかなりハードですが、公道でもきっちりアシは動く。サーキットでタイムを出せるクルマなのに、路面が荒れた公道での走りにも妥協しない。そういうラリーカー的な魅力が、下手の横好きマニアの典型みたいな自分もひきつけるR.S.の本質かもしれない。

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オプションのOZ製鍛造アロイ・ホイールを履いていた。

2台持ちが理想だけど……

石井 アルピーヌって、毎日乗りたくなるクルマなんです。車重が軽いというのもあるけど、雨の日に街中をゆっくり走っても楽しい。

昔はライトウエイト・スポーツカーには小排気量NAエンジンが必須と思ったんだけれど、トルクあるターボを積んだライトウエイト・スポーツカーの気持ちよさを、アルピーヌで知りました。ハーフ・アクセルでフワッと加速して、意識的なブレーキングをせずともスイスイと曲がっていく。コーナーと直線の速度差が少ない走りが、本当に心地いい。

その前に乗っていたポルシェ997だと、雨が降ると別のクルマで出かけたくなる。997も含めた911の快感のキモはブレーキングとトラクション。コーナーできっちりブレーキングして、出口でしっかりと加速してあげないと気持ちよくない。だから、クルマのことを考えずに走りたいときは、911はちょっと疲れる。

軽量ホイールの奥には4ポット・キャリパーがのぞく。

佐野 それはすごく分かります。その意味でいうと、硬質でタイト感のカタマリであるメガーヌR.S.は911っぽい。まさにFFの911。現代のフレンチ・スポーツ好きにとって、ガレージにアルピーヌとメガーヌR.S.の2台を並べるのがひとつの究極かも。ただ、それが実現したら、毎日のアシがアルピーヌ、休日にサーキットに出かける戦闘機がメガーヌR.S.になりそうだ。

石井 いやいや、なんのヒネリもなく、自然にそうなると思う。

話す人=石井昌道+佐野弘宗(まとめも) 写真=山本佳吾

■アルピーヌA110プルミエール・エディション
駆動方式 ミドシップ横置きエンジン後輪駆動
全長×全幅×全高 4205×1800×1250mm
ホイールベース 2420mm
トレッド(前/後) 1555/1550mm
車両重量 1110kg
エンジン形式 水冷直列4気筒DOHCターボ
排気量 1798cc
最高出力 252ps/6000rpm
最大トルク 320Nm/2000rpm
変速機 7段デュアルクラッチ式自動MT
サスペンション(前後) ダブルウィッシュボーン/コイル
ブレーキ(前後) 通気冷却式ディスク
タイヤ(前/後) 205/40R18/235/40R18
車両本体価格 790万円(販売終了済)

■ルノー・メガーヌR.S.トロフィーMT
駆動方式 フロント横置きエンジン前輪駆動
全長×全幅×全高 4410×1875×1465mm
ホイールベース 2670mm
トレッド(前/後) 1620/1600mm
車両重量 1460kg
エンジン形式 水冷直列4気筒DOHCターボ
排気量 1798cc
最高出力 300ps/6000rpm
最大トルク 400Nm/3200rpm
変速機 6段MT
サスペンション(前) マクファーソンストラット/コイル
サスペンション(後) トーションビーム/コイル
ブレーキ(前/後) 通気冷却式ディスク/ディスク
タイヤ(前/後) 245/45R19/245/45R19
車両本体価格 524万円

(ENGINE2022年6月号)

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