2022.11.12

CARS

飛行機の操縦桿を操るようなステアバイワイヤは感動もの! レクサスの電気自動車、RZの未来感は衝撃的だった!!

レクサスの純EV、RZ(プロトタイプ)に試乗した。

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BEVブランドへと舵を切ったレクサス。その第一歩となるRZは、ステアバイワイヤをはじめ様々な新技術が盛り込まれた意欲作だった。ニッポンのEVはいまどうなっているか? レクサス初の純電気自動車、RZのプロトタイプにテスト・コースで試乗した。モータージャーナリストの島下泰久がリポートする。

トヨタの新しい開発センター、トヨタ・テクニカル・センター下山

2035年までに完全電動化を目指しているレクサスの、初のBEV専用車がRZである。そのプロトタイプを、開発の本拠となったToyota Technical Center Shimoyamaで試した。



従来のスピンドルグリルに代わるBEV時代の新表現として、スピンドルボディと称するデザイン言語で描かれたボディは、ルーフが低くテールゲートも強く寝かされた所謂クーペSUVフォルムを採る。BEV専用プラットフォームのe-TNGAは、先にトヨタbZ4Xに使われているものだが、徹底的な剛性アップと軽量化が図られ、実際にアッパーボディは完全に別物だという。

電気モーターはフロント最高出力150kW、リア同80kWという組み合わせで、その駆動力配分を100:0~0:100の間で可変させて自在な車両姿勢制御を行なう「DIRECT4」を採用する。バッテリー容量は71・4kWhで、航続可能距離は目標値450kmとされている。

走り出して、思わず目を瞠ったのがその静けさだ。それは単に電気モーター駆動だからではなく、エンジン音がしないが故に却って気になる騒音や振動、さらにはモーターやその周辺のユニットから出るノイズが、徹底的な遮音で抑え込まれているから。ドライバビリティも至極自然で、スムーズな走りを満喫できる。



しかも乗り心地がまた良い。前述の通り強化された車体に、走行状況に応じて伸び側減衰力を可変させる周波数感応式FRDショックアブソーバー、前後パフォーマンスダンパーなどを組み合わせることで、とてもしなやかなタッチを実現している。

加速は力強いが過敏ではなく、意のままに速度を高めていく。エンジン音の代わりに室内にはモーターから抽出したサウンドが響くが、電子音っぽさの薄い自然な音色は聞き疲れせず、さりげなくクルマとの対話性を高める良い按配と言える。

狙った通りのラインに簡単に乗せていくことができるフットワークも好印象。前後駆動力配分制御といっても過剰にグイグイ曲げたりはせず、ドライバーの意思を汲み取り、確かな安定感、安心感とともに操れるフットワークが目指されたようだ。

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