2022.10.14

CARS

アルピーヌA110に「R」登場 リア・ウインドウまでカーボンにする徹底的な軽量化

アルピーヌA110にサーキットでのパフォーマンスに主眼を置き、走行性能を高めた新仕様の「A110R」を追加した。

「R」はラディカルの頭文字

日本で世界初披露が行われたA110の新規モデル。「R」は「レース」や「ラリー」の頭文字ではなく、「過激」を意味するラディカルから採られている。セールスポイントはさらなる軽量化と空力性能向上だ。



カーボン・パーツを多用し、28kg軽量化

軽量化のため、内外装にカーボン製パーツを多用。エクステリアではA110Sにも装着されるフロント・スポイラーやボンネット、リア・ウインドウの代わりに取り付けられたエンジン・カバー、サイド・スカートやデュケイン社と共同開発したホイール、インテリアではサベルト製シートの骨格などがカーボン素材となる。さらに遮音材の排除などもあり、欧州仕様の車両重量はA110Sよりも28kg軽い1082kgに収められた。

ボンネットと新設したエンジン・カバーにはエア・インテークが設置され、ホイールも空力に配慮してデザインを採用。また、リア・ホイール・アーチの前後にフラップを追加することで、後輪によって発生する乱気流がカーボンとグラスファイバーを用いた新しいディフューザーの機能を損なうことを防止している。



空力も、シャシーもブラッシュアップ

リア・ウイングは2022年に登場したフェイスリフト・モデルに設定されるものと同形状だが、ステーをスワンネック形状に変更。より後方へ移動し、さらに傾斜角を小さくすることでダウンフォースと空気抵抗のバランスを改善している。2本出しとなったエグゾースト・パイプは3Dプリンターで二重構造に成形され、内側の温度を保ちながらも周囲のパーツへの熱害を防ぐという。

シャシーは硬めのスプリングとスタビライザーを装備した専用設定。車高と減衰力の調整が可能で、A110Sより10mm低い地上高をさらに10mmダウンすることができる。ブレーキはブレンボ製で、前後とも320mmの複合素材ディスクを装着する。



同じエンジンながらSより0.3秒短縮

300ps/340Nmの1.8リッター直4ターボとデュアルクラッチ式7段自動MT(DCT)で後輪を駆動するパワートレインとドライブトレインは基本的に現行のA110GTやA110Sと同じ。ただし、軽量化や空力性能の向上により、0-100km/h加速はA110Sよりも0.3秒速い3.9秒、0-1000m加速は21.9秒、最高速度はA110Sよりも25km/h、限定車のA110Sアセンションよりも10km/h高い285km/hだ。

A110Rはカタログ・モデルとして通年販売され、受注開始は11月下旬となる予定。価格は後日改めて発表される。



文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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