2023.01.07

CARS

BMW3シリーズからアレが消えた! 【主筆ライター関が選ぶ、2022年の10大トピックその5】

「ENGINE WEB」の主筆ライターとして年間400本以上の自動車関連ニュースを執筆する関 耕一郎氏が2022年の自動車ニュースの中から気になる10つのトピックをピックアップし、ランキング形式で発表。第5回目の今回は2位を紹介する。

レバーからスイッチへ

2位に挙げたのは時代の流れを痛感した仕様変更の話題。2022年5月にマイナーチェンジしたBMW3シリーズの資料を一読し、さらに広報写真を確認したときに衝撃が走った。センターコンソールから屹立するシフト・レバーがなくなったのだ。これには大型の曲面ディスプレイが据え付けられたダッシュボードの採用より驚いた。



パドルがあればいいのか?

そもそも3シリーズには個人的な思い入れがある。幼い頃から2ドアのスポーツ・タイプしか興味なかった私が、走りに感嘆した数少ないセダンだからだ。何度か購入を検討して、2022年の春に中古のE90型5代目3シリーズを手に入れたとこともあり、今回のマイナーチェンジにも注目していたのだが、まさかシフト・レバーが消えるとは……。

たしかにステアリング裏に備わるシフト・パドルが普及するなかで、センターコンソールに鎮座するレバーの存在意義は薄らいでいた。BMWでもレバー・レスのモデルが増えつつある。とはいえ、スポーツ・セダンの代名詞ともいうべき3シリーズのコクピットにシフト・レバーがないという事実はオールド・スタイルのクルマ好きには受け入れ難い事実だ。



アルピナは引き続きレバーを継承

新しい3シリーズに設置されたようなスイッチ式のシフト・セレクター、電動化が進む中でますます採用例が増えるのだろう。片手をステアリング・ホイール、片手をシフト・レバーに置いたドライビングスタイルは過去のものになっていくのかもしれない。そんな一抹の寂しさを覚えていたが、同じ5月に発表されたアルピナ版3シリーズにはしっかりシフト・レバーが生き残っていた。

効率は重要だ。しかし、様式美というものは大事にしてほしい。敬遠するなら申告ではなくきっちり「ボール」を4球投げてほしいし、ティータイムには茶葉を量ってポットで淹れたい。そして、スポーツ・セダンにはシフト・レバーが備わっていてもらいたい。そう願ってやまないのである。



文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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