2023.01.18

CARS

メルセデスGクラスからカローラ・レビンまで!? スズキ・ジムニーのカスタムは変幻自在

カスタムカーやチューニングカーの祭典である「東京オートサロン」では、その時代ごとに時流を反映した注目モデルや勢力を拡大するジャンルが誕生する。「R35日産GT-R」が会場を席巻したこともあるし、フルエアロを巻いて車高をベタベタに落とした「VIPセダン」が一大勢力を築いたときもあった。そんなオートサロンで近年、出展台数が増えているのが「スズキ・ジムニー」のカスタマイズ・モデルだ。

ドレスアップ志向へ

かつてジムニーはリフトアップ(地上高を上げる)やバンパー・レスなどオフローダーとしての性能向上を図るカスタムが主流だった。しかし、現行モデルでは街乗りが主軸のSUV的な使われ方が拡大し、いまなお長い納車待ちの列が発生する大人気車種となったことはご存知だろう。それに伴い、ひととは違うスタイリングを求めるエクステリアのドレスアップに火が点いた。



方向性は2つ

その方向性は主に2系統に分類される。ひとつは初代など、過去のジムニーに似せるもの。もうひとつは、大型クロカン・モデルのミニチュア的に仕上げること。後者は、現行モデル登場時にそのスタイリングがメルセデス・ベンツGクラスに似ていると言われたことに端を発しているように思われる。今回もゲレンデワーゲン風ボディ・キットを装着したかなりの数の展示車両を目にした。

そんなこともあってか、2023年はむしろ非ゲレンデ系のスタイリングにカスタマイズされたジムニーに目が行った。「ジムニー・シエラ」をベースにした「エイムゲイン」のデザイン・キットは「ランドローバー・ディフェンダー」がモチーフになっているのは一目瞭然だ。ジャングルグリーンに塗られ、30×9.50R15LTの本格オフロード・タイヤを履いたそれは、ゲレンデ系と差別化をしたいユーザーにはピッタリではないだろうか。



クラシック路線も多彩

一方クラシック路線では、「KLC」のキットなど初代ジムニーのLJ系の顔を模したものが中心だが、2代目のSJ系の北米仕様である「スズキ・サムライ」を再現した「K-ブレイク」のキットもドレスアップの方向性としては興味深い。また、独自路線を打ち出したのが「FwK」。スタイリングのモチーフはなんとTE27こと2代目「トヨタ・カローラレビン」だという。

もっとも過激だったのは「エヌズ・ステージ」のデモカーだ。ボディを大胆にカットし、ロールケージとパイプ・ドア、バケット・シートを装着したのもさることながら、エアロパーツのボリューム感やリフトアップぶりもかなりのもの。ベースがジムニーだとは思わずに通り過ぎそうになったほどだ。

ベース車が持つ遊び心に掻き立てられた想像力が、存分に発揮されていたジムニーのカスタム・モデル。この先どこまで発展していくのかじつに楽しみだ。



文=関 耕一郎 写真=宮門秀行

(ENGINE WEBオリジナル)

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