2023.02.05

CARS

トヨタ・スポーツ800や日産ローレルなど流行りの国産旧車から軍用車まで オートサロンを堪能する

2022年よりも5万人以上多い179434人が来場した「東京オートサロン2023」。参加車両も前回の712台から789台へと10%以上増加するなど、コロナ禍以前と同等とまではいかないものの、着実にその勢いを取り戻しつつあるのは、クルマ好きとしてはうれしい限りだ。

advertisement


国産旧車の宝庫

これまで3回にわたり、東ホールから順にこぼれネタを紹介してきたが、最終回の4回目は「東」、「中央」、「西」という3つのホールとは道路を挟んだ向かい側にある「北」ホール。歩道橋を渡った向こう側はおもしろい国産旧車の宝庫だった。

谷口信輝選手の「ヨタハチ」

まずは「ヨタハチ」こと「トヨタ・スポーツ800」。埼玉自動車大学校が出展したこのクルマはレーサーの谷口信輝選手の愛車なのだとか。レトロなブルーグレーに塗られ、レーサー・スタイルに仕上げられたヨタハチは今見ても十分に魅力的なスポーツカーだ。



初代トヨタ・チェイサーをカスタマイズ

美しさでヨタハチに負けていないのがトヨタ東京自動車大学校が手掛けた初代「トヨタ・チェイサー」だ。トヨタ博物館が所有していたという1978年式を新車のように仕上げ、問題なく実走できるようメンテナンスするとともに、ローダウンなどカスタマイズも実施。国産旧車好きには堪らないほどしっかりとしたレストアぶりだった。



フェイクではなく本物のサビ

その対極にあったのが、国産旧車界隈でその名を馳せる「水野ワークス」が持ち込んだ「日産ローレル」。テールライトをバンパーに内蔵した独特のデザインから「ブタケツ」の愛称で知られる2代目の2ドア・ハードトップは、流行のエイジング塗装かと思いきや、本当のサビに覆われたラット・スタイルで、脚まわりは「ノーサス」と言われる車高を下げるためにスプリング=バネが取り外されている。エンジンは直列6気筒L28型改の3.2リッター仕様で380psを発揮するという。ピカピカに仕上がったクルマが所狭しと並ぶ会場で、むしろその凄みが際立っていたように思える。



軍用車も展示


北ホールでは「東京アウトドアショー」が併催されていた。その会場で茂みに身を潜めるように佇んでいたのが2台の「ピンツガウアー」だ。「シュタイア・ダイムラー・プフ」が1970〜90年代に生産した軍用車で、4輪の「710」と6輪の「712」が存在した。その両仕様がいずれもナンバー付きで展示されていたのだ。SUV風に仕立てたミニバンなどとは一線を画する本物の風格には圧倒されるばかりだ。



ドレスアップカー部門の最優秀賞

最後に華やかなクルマをもう1台。世界に名を轟かせるカスタマイズの雄、「ヴェイルサイド」が新型日産フェアレディZをベースに仕上げた「FFZ400」は、2024年公開の映画で使用するために製作されたという。来場者とネット経由の投票で受賞車を選ぶ東京国際カスタムカーコンテストではドレスアップカー部門の最優秀賞に輝いた。ワイルドでスピード感あるZの劇中での活躍にも期待がふくらむ。

毎回、奇抜なクルマや展示でクルマ好きをワクワクさせてくれる東京オートサロン。2023年もカスタム・シーンの熱さを感じさせるショーだった。



文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

いますぐ登録

advertisement

PICK UP



RELATED

advertisement

advertisement

PICK UP

advertisement