2023.04.13

CARS

「停まっているだけで『このクルマ、何?』と惹き込まれるオーラがある!」 これが「シトロエンC5Xプラグイン・ハイブリッド」に試乗した自動車評論家の生の声だ!

シトロエンC5Xプラグイン・ハイブリッド

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2023年の注目の輸入車38台を一同に集めたエンジン大試乗会に参加したモータージャーナリスト40人が注目するクルマ! ファンの期待に応えた宇宙船のような独特なデザインが特徴。現行シトロエンのフラッグシップ・モデル、C5Xのプラグイン・ハイブリッドに乗った島崎七生人さん、山崎元裕さん、高平高輝さんの3人は、思わず叫んだ!

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ハッと惹き込まれるオーラがある!

個人的には、近年のシトロエンでいうと、C6、先代C5(のとくにツアラー)、それとまだシトロエンの一族だった頃の最初のDS5などは大好物だった。なので同じ空気感のC5Xも当然ながら大好物である。何といってもスタイルがいい。派手過ぎず、おどろおどろしくなく、それでいて実はディテールはことごとくこだわっていて、総じて、そこはかとない個性と、ただのクルマとは一線を画すアートな雰囲気を身につけている。停っているだけで「このクルマ、何?」とハッと惹き込まれるオーラを静かに発散させている。インテリアも(抽象的な言い方になるが)目に障らないデザイン、味わい深い質感がよい。今どきのモニターが何枚も並ぶ風ではなく、奇をてらってもいない、いつまでも過ごしていたい居心地のよさだ。走りは、ガソリン、プラグイン・ハイブリッド(ダンパーに工夫を凝らしたPHCは共通で、電子制御のあり/なしの違い)の2車でドライバビリティが劇的に違うか?といえば、動力性能も乗り味も大筋では劇的には違わないのではないか、と僕には感じられる。(島崎七生人)

現行シトロエンのフラッグシップ・モデルとなるC5X。

パッケージングと機能性に注目

C5Xは、現在のシトロエンにおけるフラッグシップ・モデル。過去に試乗した時には、その運動性能はもちろんのこと、その独特で快適このうえない乗り心地に驚嘆したことを覚えている。そこで今回改めて個人的に注目したのは、C5Xのパッケージングと機能性。なにしろシトロエンには、かつてはC6なる堂々たる3ボックスのフラッグシップ・サルーンが存在したのだ。その役をなぜC5Xが。カスタマーとしてもまず興味を抱くのはこの点にあるのではないだろうか。全長で4805mmに達するC5Xのボディは、セダン、ステーションワゴン、そしてSUVのいずれの機能をも持ち合わせた、いわゆるクロスオーバー。スタイリングはいかにもシトロエンの作らしく革新的な雰囲気を感じさせるもので、その強い個性は第一の魅力だ。キャビンは外観から想像する以上に開放的で、特に後席まわりの居住性は高く、乗降性にも優れる。VIPを迎え入れる新しいクルマのスタイルとしてC5Xの存在は間違いなくありだ。かつて合理主義の典型とも例えられたフランス車。その意味を改めて教えられた気がした。(山崎元裕)

小径のステアリング・ホイール、ダッシュボード中央の液晶パネル、トグル式のシフト・セレクターを備えたセンターコンソールなど、インテリアも独特の雰囲気を持っている。

クールで未来的なルックス

セダン×ステーションワゴン×SUVのいいとこ取りをしたのがシトロエンC5Xだ。久しぶりの大型シトロエンのボディサイズは全長4805×全幅1865×全高1490mmで地上高は165mmと普通のセダンなどより若干高い。そのおかげで“アウトバック”的ステーションワゴン風ボディだが、シトロエンが手がけるとクールで未来的なルックスになるから不思議。パワートレーンは180psと250Nmを生み出すお馴染み1.6リッター 4気筒ガソリン直噴ターボと、それに110psと320Nmの電動モーターを加えたプラグイン・ハイブリッドモデル(システム最高出力は225ps/360Nm)である。後者は12.4kWhのリチウム・イオン電池を搭載し、65kmのEV走行距離を持つが、ただしステランティスのこれまでのPHEV同様普通充電のみに限られ、専用のバッテリーチャージ・モードの類が備わらないので、一旦空っぽになってしまうと何とかの持ち腐れになってしまう。PHEVには電制ダンパーも備わるが、その鷹揚な乗り心地は、人によっては落ち着かないと敬遠されるかもしれない。万人受けしなくても、好きな人は好き、でいいじゃないか。(高平高輝)

写真=郡大二郎/神村聖/茂呂幸正/小林俊樹

◆続々公開中! エンジン大試乗会に集まった2023年の注目の輸入車38台! 参加したジャーナリスト40人のインプレッションはコチラ

(ENGINE2023年4月号)

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