2023.04.13

CARS

「乗って5mで、イイじゃん!」 これが、ドイツ系SUVに飽きた人に持って来いの「マセラティ・グレカーレ」に試乗したジャーナリストの生の声だ!

マセラティ・グレカーレ

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2023年の注目の輸入車38台を一同に集めたエンジン大試乗会に参加したモータージャーナリスト40人が注目するクルマ! アルファ・ロメオ・ステルヴィオの兄弟車でしょ、と思ったら大間違い! マセラティ・グレカーレに乗った森口将之さん、小沢コージさんの2人は、思わず叫んだ!

表現力に揺るぎなし森口将之

マットのカッパーのボディ・カラー、これだけで只者ではない。インテリアはマセラティ伝統の風に由来する車名を連想させるインパネのスティッチ、張りが強くメリハリのある形のシートなどが出自を教えてくれる。とはいえ伝統に頼っているだけではなく、ドア・オープナーやドライブ・セレクターはボタンになっていて、新しい世界を切り拓いていこうという意志も感じさせるのだ。マイルド・ハイブリッドのパワーユニットは、マセラティというブランドにふさわしい力感をもたらしてくれるだけでなく、モーター・アシストからターボの立ち上がりへのつながりがシームレスで、予想以上に連携がうまいと感じた。身のこなしはマセラティとしてはかなりクイック。それでも足まわりは固さの中に優しさを併せ持つので、スロットルやステアリングで姿勢を変化させるという奥深さも備えている。かつて所有していた3200GTに通じる部分でもあり、ブランドとしての表現力が揺るぎないことを感じ取れたのは収穫だった。(森口将之)



しっかりイタリア・アルデンテ風味

遂に出たマセラティ待望のちょいと小さめSUV、グレカーレ。兄貴分レヴァンテより小ぶりなボディに、マイルド・ハイブリッド付き2リッター直4エンジン&8段ATのギアボックス。とはいえ骨格はアルファ・ロメオと共通のジョルジオ・プラットフォームだけに過剰な期待はしないよう努めておりました。ところがどっこい乗って5mで「イイじゃん!」「しっかりイタリア、マセラティ風味出してんじゃん」と感動しきり。そのワケはしっとり本革内装だけじゃない、独特のアルデンテな走り味。正直、ドイツ車、特にポルシェSUV的な重厚すぎるソリッド感はない。もっと全体的に軽め。しかしATのパワーの繋ぎっぷりからしてマセラティのクーペ系を思い起こすダイレクトさ。エンジンの回り具合も直4ターボとは思えない濃密さあり。凸凹を乗り越える時のゆさぶられ感もちとスーパーカー風味。絶対的な速さじゃない。各部のタッチ、振るまいがイタリアン・スーパースポーツ的味わいなのだ。それでいてイマドキ先進装備付き。ドイツ系SUVに飽きた人に持って来いのナイス・イタリア味。バランスいいかも?

写真=郡大二郎/小林俊樹/茂呂幸正/神村聖

◆続々公開中! エンジン大試乗会に集まった2023年の注目の輸入車38台! 参加したジャーナリスト40人のインプレッションはコチラ


(ENGINE2023年4月号)

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