2023.05.16

CARS

「バッテリーがスッカラカン、それでも加速力に不満ナシ!」 これが「プジョー308SW GT ハイブリッド」に試乗したジャーナリストの生の声だ!

プジョー308SW GT ハイブリッド

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2023年の注目の輸入車38台を一同に集めたエンジン大試乗会に参加したモータージャーナリスト40人が注目するクルマ! モーター出力は110psと高いのでエンジンの助けなしで日常シーンは十分! プジョー308SW GT ハイブリッドに乗った河村康彦さん、日下部保雄さんの2人は、思わず叫んだ!

立派のひとこと

配車表に“プジョー308”の表記しかなく、その心臓は“ピュアテック”のガソリンかはたまたディーゼルか? とクルマの脇に到着すれば、テールゲートに見慣れない『HYBRID』の文字を発見。スタート時にはバッテリー残量がスッカラカンだったが、それでもその加速力に不満ナシ。純ガソリン・エンジン車に比べると実に300kg以上重いものの、これは立派のひとことだ。加えればそんな重量増がプラスに働いたか、フットワークがこれまで経験した308以上にしなやかに感じられたのもまた事実。軽量化はあらゆる面にプラスするなんて言われたりもするけれど、実際にはこういう事もあるのがジドウシャの面白いところ。と言いつつもこれで終わっては悔しいので、一旦山を駆け上り、戻り場面で回生充電を行って最後の5kmほどを完全なEV走行。と、モーター出力が110ps相当とそれなりに高いのでエンジンの助けなしで日常シーンは十分行けるし、当然静粛性も向上。WLTCモードのEV航続距離が70km近くというので、その8掛けとしても普段使いをEVで済ませるという人は少なくなさそうだ。(河村康彦)



PHEVでも、しなやかな乗り心地は健在

プジョーのベストセラー、308は強豪ひしめく欧州Cセグメントの中でも異彩を放っている。昨年9年ぶりのフルモデルチェンジでプラットフォームも含めて一新された。得意のディーゼル、ガソリンの後にやってきたのが試乗したワゴンボディのSW、PHEVモデルだ。1850mmのゆとりの全幅で室内は広く、後席の足元も適度なサイズを持ち、デザインもあか抜けている。出力は1.6リッターガソリン・ターボ・エンジンで180ps/250Nm、モーターで110ps/250Nm。12.4kWhの駆動用バッテリーがある限りはEV走行が可能で、滑らかで心地よい加速が可能だが、試乗車ではバッテリー残量が少なく、すぐにエンジンがかかった。しかし振動も少なく快適だ。走りはガソリンやディーゼルと比べてドッシリとして重厚感があるのが特徴だ。また重心高が低いことで高速でも山道でも姿勢は安定している。プジョーらしいしなやかな乗り心地はPHEVでも受け継がれており、タップリしたシートの恩恵もあってフランス車らしさを存分に堪能できる。(日下部保雄)

小径のステアリング・ホイールと高い位置にあるメーターパネルが斬新な印象を与えるプジョーのi-Cockpit。

写真=小林俊樹/郡大二郎/茂呂幸正/神村聖

(ENGINE2023年4月号)

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