2023.05.15

CARS

フィアットのミニバン、「ドブロ」登場 ベルランゴ、リフターとともにカングーを挟み撃ち

日本では高い人気を誇るルノー・カングーと同じ商用車をベースに乗用向けにアレンジしたモデル。2000年に初代が登場し、欧州で2022年デビューした現行モデルは3代目。前の2世代はフィアットのオリジナル・モデルだったが、新型からはフィアットと同じステランティス系ブランドであるシトロエンのベルランゴやプジョーのリフターとの兄弟車になった。

フロント・マスクはフィアット・オリジナル

エクステリアはほかのフィアット現行モデルに共通する丸みを持たせたデザインとしつつ、左右のヘッドライト繋ぐ横方向のライン、バンパーやボディ・サイド、ホイールなどの各部をブラック仕上げにすることで精悍でシャープなイメージを演出。ガラス・ハッチのみ開閉できるテールゲートやルーフ・レールを標準装備するなど実用性にも配慮している。



3列7人乗りも設定

ボディ・タイプはベルランゴやリフター同様、2列5人乗りシート配置を持つ標準ボディと、3列7人乗りのロング・ボディの2タイプ。ロング仕様は「ドブロ・マキシ」と呼ばれる。

ボディ・サイズは、標準ボディのドブロが全長×全幅×全高=4405×1850×1800mm、ホイールベースが2785mm、ドブロ・マキシが4770×1850×1870mm、2975mm。ドブロ・マキシはホイールベースだけでなくリア・オーバーハングも延長されている。車両重量はドブロが1560kgで、ドブロ・マキシが1660kg。荷室の最大容量はドブロが2126リッター、ドブロ・マキシが2693リッター。これらの数値はベルランゴとほぼ同等だ。



3兄弟で一番オーソドックス

インテリアは黒基調のシンプルな配色を採用。メーター配置はベルランゴのようにステアリング・ホイール内から望むタイプになるなど、3兄弟の中では一番オーソドックスなデザインとなっている。ステアリング・ホイールは本革巻きで、ステアリングの裏にはシフト・パドルを装備。スマートフォンと有線接続できる8インチのタッチ式センター・ディスプレイは運転席側に傾け、ドライバーの操作性を重視してレイアウトされている。ATセレクターは兄弟車と同じダイヤル式となる。

前席頭上やメーターパネル上部など、空間の無駄なく配置された収納スペースも兄弟車譲り。シートは2列目が全席同サイズの3座独立。ドブロ・マキシに備わる3列目は2座独立で、130mmの前後スライドや脱着も可能。左右席間にスペースがあるので、テールゲートから乗降することもできる。



1.5リッター・ディーゼルを搭載

日本へ導入されるパワートレインは、130ps/300Nmの1.5リッター直4ディーゼル・ターボに8段ATを組み合わせた、ベルランゴやリフターと同じもの。WLTCモードで18.1km/リッターという燃費をマークする。

ドブロ、ドブロ・マキシともモノ・グレード展開で、ボディ・カラーはホワイト系、グレー系、ブルー系の計3色を用意する。

価格はドブロが399万円、ドブロ・マキシが429万円となっている。



文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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