父にススメられてはじめて買ったシトロエンDS3カブリオを愛する21歳のオーナーが、整備士になったら必ず叶えたい夢に思わず感激【連載『若者だってクルマ好き！』#3】

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シトロエンDS3カブリオとオーナーの鈴木さん（21歳）

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人と人とをつなぐもの

普段はもっぱら、鈴木さんがこのDS3に乗っている。乗り始めて1年と少し経ち、どんな思い出ができましたか？

「オーナーズ・ミーティングに参加したのは大きな変化でした。東京・青梅で開かれているサニー・フレンチ・モーニングというフランス車の集まりに行ってみたら、年代を越えてたくさんの素敵な出会いがありました。良いショップを教えてもらったり、皆さんの愛車のこだわりを知れたり。温和な雰囲気で、居心地が良いんです」

聞けば、鈴木さんのお父様も、かつては「パンダリーノ」や「カングー・ジャンボリー」といったオーナーズ・ミーティングに足を運び、今も交友が続いているかけがえのない仲間ができたのだとか。

それだけではなく、DS3は鈴木さんの勉強にも役立っている。

「整備士を目指す上で、ある程度のことは自分でできるようになろうと思っています。チェックランプが点いた時は自分で診断機を繋いでトラブル・シューティングをしてみたり、タイヤ交換も自分で。そうそう、タイヤを外したら、ナット留めではなくボルト締結だったんです。教材の車両は全部ナットだから、これがボルトか！ってなりましたね（笑）」

この先の夢を教えてください。

「必ず叶えたいのは、好きなクルマに父親と一緒に乗り続けることです。父がずっと、もう一度乗りたいと言っている初代パンダは我が家のアイデンティティーでもあり、僕も乗りたいし、母も好きなんです。あとは、初代ランチア・イプシロンも。パーツ供給やお金の面で、好きだけでは乗れなくなりつつあるこのようなクルマでも、自分が技術を磨けば克服できることもあると思うんです。今まで、やりたいことをさせてもらえたから、次は自分が面倒をみてあげられるようになって、また乗ってもらうことで恩返しできたら良いなぁ、と思っています。いつか、パンダに乗って、父を迎えに行きますよ！」

なんて最高な親孝行なのでしょう！

文＝村山雄哉 (ENGINE編集部)　写真＝茂呂幸正