2023.07.04

CARS

言葉にならないほどの美しさ! 閉じた姿も素晴らしい!! ソフト・トップを持ったフェラーリ・ローマ・スパイダーが日本上陸

フェラーリ史上もっともエレガントなクーペ、ローマがオープンカーになって、やってきた。むろんポルトフィーノとは違い、ソフト・トップで。発表会に参加したエンジン編集長のムラカミがリポートする。

想像以上にエレガント

コロナ禍で欧州への渡航がままならなくなる前年の2019年11月、その名の通りローマでデビューした“フェラーリ・ローマ”。私は「ラ・ヌオーヴァ・ドルチェ・ヴィータ(新・甘い生活)」をキャッチフレーズに謳うこのエレガントなクーペを現地で初めて見たその時から、これはきっとオープンカーが出るに違いない、しかもソフト・トップで、と思っていた。そして3年を経て、コロナ禍の終息とともに登場した“ローマ・スパイダー”は、思った通りソフト・トップを持っていたけれど、違っていたのは想像を遥かに超えるくらいにエレガンスに磨きをかけていたことだ。スパイダーと名乗る以上は屋根を開けた状態が本来の姿で、確かにいかにもスポーツカーらしいカッコ良さを持っているが、その一方で、ソフト・トップを閉じた姿は写真でご覧のように、モダンとクラシックを融合したような、なんとも言えぬ洗練された美しさと優雅さを持ったオーラを周囲に漂わせている。

後軸上の8段自動MTを介して後輪を駆動。

「同じくV8を搭載するFRオープン・フェラーリであるポルトフィーノMとの違いは、リトラクタブル・ハードトップとソフト・トップというだけではなく、ローマ・スパイダーにはスクーデリア・フェラーリのサイド・シールド(黄色い跳ね馬のエンブレム)が付いていないことだ」と指摘するのはフェラーリ・ジャパンのフェデリコ・パストレッリ社長。もちろん、オプションで装備することもできるが、エレガントなミニマリズムのフォルムを最大限に生かすため、基本的にはエア・ベントをはじめ一切の不要な装飾を排除してあるというのだ。「ローマ・スパイダーには、これまでカリフォルニアやポルトフィーノに乗っていたオープンカー好きのフェラーリ・オーナーだけでなく、フェラーリに乗ったことのないエレガントなオープン・スタイルを好む人たちにも乗って欲しい」。きっと強烈に刺さる人がいるはずだ。

文=村上 政(ENGINE編集長) 写真=フェラーリ・ジャパン

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(ENGINE2023年8月号)

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