6月下旬、フェラーリが本社を置くイタリア、マラネッロで1億円超えの限定モデルが2台お披露目された。発表会に参加した自動車ジャーナリスト、大谷達也氏がレポートする。
注目はボディ後端の固定式リアウィング
フェラーリのマーケティングとセールス部門を司るエンリコ・ガリエラの合図でステージ後方のスクリーンが開くと、発表会の主役であるニューモデル、SF90XXストラダーレが姿を現した。
現在、フェラーリ最強のロードカーとされるのがSF90ストラダーレ。では、SF90XXとの違いはなにかといえば、サーキットでのパフォーマンスを大幅に引き上げた点にその最大の特徴はある。
これを実現するため、SF90XXではボディ・パネルのおよそ95%を新設計。この結果、SF90の390kgを大幅に上回る530kgものダウンフォースを生み出すという(250km/h走行時)。

なかでも注目されるのがボディ後端に設けられた固定式リアウィング。ちなみに、フェラーリのロードカーに固定式リアウィングが装着されたのは、1995年デビューのF50以来のことというから、その意気込みのほどが知れる。
これに比べるとパワートレイン系のモディファイはごく軽く、吸排気系の内部を磨いて抵抗を下げるとともに圧縮比を引き上げてエンジンの17psパワーアップを実現するいっぽう、電気系ではモーターなどの冷却系を強化してプラス13psを獲得。SF90の30ps増しにあたる1030psのシステム出力を発揮する。

XXの二文字が意味するモノ
この結果、0-100km /h加速は2.3秒、0-200km/h加速を実に6.5秒でクリアする爆速フェラーリ・ロードカーが誕生することになった。SF90XXにはクーペのストラダーレとコンバーティブルのスパイダーが用意され、価格はストラダーレが77万ユーロ(約1億2000万円)、SF90XXスパイダーが85万ユーロ(約1億3400万円)。生産台数はストラダーレが799台、スパイダーが599台に限定されるものの、フェラーリ・リミテッドエディションの常でいずれも完売という。
なお、モデル名にXXの2文字がついているのは、サーキット走行専用のXXモデルにちなんだものだが、SF90XXは一般公道も走行可能なロードカーのため、XXモデルを対象に開催されるサーキットイベントのXXプログラムには参加できないというので、注意が必要だ。
文=大谷達也
(ENGINE2023年9・10月号)
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