発展著しいベトナムでも山間部には未電化地域が残されている。
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社会貢献やボランティアは仰々しく崇高な行為ではない。日本のメーカーが始めたプロジェクト“Buy One Give One(R)”が、遠い国への支援を身近な日常の喜びに変えてくれる。日本のODAは世界3位だが……日本のODA(途上国援助)の金額は、今も変わらず世界第三位をキープしている。これだけを見れば世界の貧困解決のために多大な貢献をしているように見えるが、ある統計での日本の評価は真逆だ。チャリティーズ・エイド・ファンデーションが毎年査定する「世界人助け指数」で、2022年の調査では142カ国中139位。これは「知らない人を助けたか」「お金を寄付したか」「ボランティアをしたか」という質問に関するアンケートの結果であり、日本は長く下位に低迷する。ショッキングではあるが、観光客に向ける親切とは裏腹に、難民受け入れが進まない現状を見れば、うなずける結果といえるかも知れない。原因として、日本では慈善が責任、または義務といった「やらされ感」がつきまとうことがあるだろう。だが、ボランティアという言葉は、もともと意思や意欲といった自発性に由来する。誰かを助けることが自らの喜びにつながるのであれば、日本での援助のあり方も変わるはず-そうした思いからランドポートの“Buy One Give One(R)”が始まった。
消費で社会貢献という新しい形対象となるのはソーラー充電式LEDランタンCARRY THE SUN(R)(キャリー・ザ・サン(R))。プロジェクト名通り、ホームページでひとつ購入すると、同じものがひとつ寄付に充てられる。届け先は世界各地に今も残る未電化地域。特にインフラやセキュリティが脆弱な難民キャンプでは、暗闇はしばしば犯罪を誘発する。軽量で折り畳み可能、防水防塵に優れたランタンは確実に役立つ。紛争などで立入禁止でない限り、外務省や対象国の政府機関に頼らず、ランドポートのスタッフが自ら赴いて手渡ししている。2016年の開始以来、実績はすでに12カ国45地域に達するという。さらに実際に使われている現地の様子をSNSでシェアし、購入者に支援の成果を実感してもらえるように尽力。こうした地道な努力が奏功し、ホームページでの購入数は数年で100倍以上と驚異的な急伸を見せる。モノの消費が困難を救う助けとなる。国境を問わない天の恵みで輝く灯りを、遠く離れた誰かと共に見つめること。そこにあるのはお仕着せの義務感ではなく、笑顔で光を共有する幸福感だ。日出国にふさわしい支援として、もっと多くの小さな太陽が運ばれることを祈りたい。
文=酒向充英(KATANA)(ENGINE2024年2・3月号)
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