2024.02.23

CARS

ヤフオク7万円で買ったシトロエンのオーナー、エンジン編集部ウエダ、ついにフランスの聖地へ到着!【シトロエン・エグザンティア(1996年型)長期リポート#32(番外篇#8)】

シトロエン・コンセルヴァトワールのミュージアム・ショップの奥に飾られていたエグザンティア・アクティバ。僕のリポート車両と同じ、ラインの柔らかなフロント・バンパーを装着し、アクティバ専用のホイールを履いている。奥にはクサラのWRカーの姿も見える。

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ヤフー・オークションで手に入れた7万円のシトロエン・エグザンティアを、10カ月と200万円かけて修復したエンジン編集部ウエダの自腹散財リポート。今回は海外篇として、フランス・パリ郊外にあるシトロエン博物館、“コンセルヴァトワール”の訪問記をお届けする。

誰もいない公園

アンドレ・シトロエンが眠るモンパルナス墓地近くのダンフェール=ロシュロー駅から、ふたたび電車に揺られることおよそ1時間。シャルル・ド・ゴール空港へ向かう車内は、スーツケースを手にしたトラベラーたちで、少し混み合っていた。目指すのは空港の少し手前の、ヴィルパントという駅だ。



ヴィルパント駅は公園の真ん中にある、バスのロータリー以外何もない駅だった。目指すコンセルヴァトワールはこの公園の南西の角の、向かい側にある。どうやら公園内を突っ切って行くのが、いちばん近道みたいだ。

それにしても風が冷たい。太陽は雲に隠れ、日差しもほとんどない。見えるのは、ひたすら暗い森と枯れた芝と石畳の通路だけだ。しかも時刻は10時を過ぎているのに、土曜日ということもあってか、行けども行けども人の気配がいっさいない。

シトロエン・プロダクション停留所

20分ほど歩いただろうか。景色がちっとも変わらないので不安になりかけたころ、ようやく自動車の行き交う大通りに出た。道ばたの看板には、向かう先が「ZONES INDUSTRIELLES」、つまり工業地帯、と書いてある。確かに大通りを挟んで公園の反対側に見えるのは、巨大な工場ばかりだ。

しばらく行くと3車線ある大きなロータリーが見えてきた。信号がないから、かなりの勢いで行き交うクルマに気をつけながら横断歩道を行く。渡り終えたところに、小さなバス停があった。ヴィルパント駅の1つ先の、空港寄りの駅からなら、ここまでバスで来られたようである。

停留所はなんとも素っ気ないことに「Citroen Production(シトロエン・プロダクション)」という名だった。……確かに間違いではないのだろうけど、どうせならちゃんと「Citroen Conservatoire(シトロエン・コンセルヴァトワール)」にすればいいのに。それともかつて工場があった頃からある、由緒ある停留所なんだろうか。

バス停を背に工場地帯へ入っていくと、もう1つ小さなロータリーがあり、その右手にシトロエンC4やC6たちと、無数のエグザンティアと、さらに見たことのない不思議な赤いスポーツカーが並んでいた。



エグザンティアの多くが、希少なグレードのACTIVA(アクティバ)であることはすぐに分かった。どれも日本で僕が乗っているエグザンティアと同じ、アクティバ専用のホイールを履いていたからだ。

その奥にも駐車場があり、次々やって来るエグザンティアたちがそこも埋め尽くそうとしていた。さぁ、気分が一気に盛り上がってきたぞ! そう、この日、2023年3月4日のコンセルヴァトワールは、エグザンティア・アクティバのオーナーズ・クラブ、その名も“アクティバ・クラブ”による、エグザンティア生誕30周年ミーティングの会場だったのである。

ようやく聖地に到着

ついに到着したコンセルヴァトワールは、まわりの工場に比べ、外観が近代的できれいな建物だった。正式名称は「Citroen & DS Conservatoire」といい、建物手前の緑のゲートには、シトロエンとDS、2つの最新のエンブレムがかかげられていた。



けれど、入口の上にかかげられていたエンブレムはあのダブル・ヘリカルギアをモチーフにしたちょっと前の白地に銀色のダブル・シェブロンだったし、左手に置かれていた石造りのオブジェは、かつてのフラッグシップ・モデル、シトロエンXMをモチーフにしたものだった。どう見ても、DSブランドは後から追加された感じである。例え名前にDSが加わっても、やはりここはシトロエンの聖地なのだろう。

そして、エグザンティアの車体ロゴを用いた手造りの小さな看板と、実車のエグザンティア・アクティバそのものも駐められていた。リポート車と同じ、ブルー・モーリシャスという外装色だけど、こちらは1997年以降の後期型だ。いやしかし、こんなに綺麗なアクティバを見るのは初めてである。



コンセルヴァトワールは現在、ミュージアムとして300台近いという世界一のシトロエン・コレクションを管理する傍ら、アクティバ・クラブなど趣味人たちの要請に応えてイベント用に会場を貸し出している。また、レトロモビルなどのクラシック・カー・イベントへ車両を貸し出すことも、大切な業務なのだそうだ。

なお、僕が訪れた2023年3月時点では、事前にコンセルヴァトワールの公式ウェブサイトから申し込みをし、クレジットカードで入館料10ユーロを支払っておけば入館はできた。しかし2023年9月以降、残念ながら15名以上の団体でのみの予約制になったようだ。毎月1回、土曜日に行われるガイド・ツアーのプログラムもあるらしい。


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