2024.03.27

CARS

これがベントレー・コンチネンタルGT Sに乗ったモータージャーナリストのホンネだ!!「コンチネンタルGTは人生の相棒に打ってつけの一台」by 生方聡

ベントレー・コンチネンタルGT Sに試乗したジャーナリストは?

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今年もやりました「エンジン・ガイシャ大試乗会」。2024年、大磯大駐車場に集めた注目の輸入車36台にモータージャーナリスト36人が試乗! 550ps/770Nmを発揮する4リッターツイン・ターボのV8を搭載するスポーティなモデルのベントレーのコンチネンタルGT Sに乗った生方聡さん、九島辰也さん、佐藤久実さんのホンネやいかに?

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「人生の相棒に打ってつけの一台」生方聡

日本車を見るとクーペの選択肢は限られるが、輸入車ならたくさんのモデルが見つかり、ロング・ドライブが好きな私としては、ラグジュアリーなグランツーリスモは憧れの的。このベントレー・コンチネンタルGTもそんな一台である。

実車を目の当たりにすると、一瞬でその美しく、速さを秘めたエクステリア・デザインに引き込まれてしまう。なかでも、エレガントなルーフ・ラインと、強さを誇示するブリスター・フェンダーのコントラストがこのクルマの魅力だろう。



シートに身を委ねると、丹精込めて仕立て上げられたコックピットに目を奪われる。しばらくそのデザインを楽しんだあと、シート・ポジションを決めて、ドア・ミラーを調整すると、グラマラスなリア・フェンダーが目にとまり、これから始まる贅沢な時間に胸が膨らんでいく。

余裕あるエンジンだけに、のんびりと走らせてもいいが、空いたワインディング・ロードでエンジンの咆哮を響かせると、抱えていた悩みも一瞬で解消。常に前向きに生きていくには、こんな時間が必要だ。コンチネンタルGTは人生の相棒に打ってつけの一台である。

コンチネンタルGT Sの室内は、ステアリング・ホイールをはじめ、ダッシュボード、中央コンソール、シートやドア内張などが専用のデュオ・トーンに。



「難しいことを難なくこなす大人のイメージ」九島辰也

ベントレーに関しては今もなお誤解があるようだ。業界内で話している分には当然違和感はないが、それ以外では今もなおロールス・ロイスのバッジ違いとして受け止められており、正しい認識に至っていない。

ベントレーがレースのために生まれたスポーツカー・ブランドであることを話すと驚かれることは少なくないのだ。今回同乗してくれたEPC会員の方はもちろんそんなことは知っていて、ベントレーの走りにも期待してくれていた。乗り降りの際もとても丁寧にクルマと接してくれている。そして走り出すと思いのほか楽しんでくれたのがわかった。どうやら想像した以上に走りのパフォーマンスが高かったようだ。

ポイントは直線の加速ではなく、高い速度域でコーナリングスピードをキープできること。それもなんの不安もなくキャビンを安定させたまま駆け抜ける。足をつっぱり、歯を噛み締めるなんて行為とは無縁だ。それがまさにベントレーの魅力であり、個人的に憧れているポイント。難しいことを難なくこなす大人のイメージ。このクルマを乗りこなすにはそんな人にならなくてはと思う。

試乗車はメインハイドがクリケット、セカンダリーハイドがベルーガという組み合わせ。



「走りはまさに、究極のグランドツーリング」佐藤久実

36台のクルマが集う会場においても、すぐに見つけ出すことができる存在感。流麗ながら華奢ではなくマッシブなリヤフェンダーが力強い走りをイメージさせる。また、ディテールのブラックがスポーティな印象。

インテリアは、チャコールとボルドーの2トーンカラーのレザーが使われるが、“赤”を上品な色味にしているのがさすがだ。そして、Sなのでウッドではなくカーボン・パネル。運転席に座った瞬間からゴージャスな雰囲気に包まれるが、排他的な感じや嫌な圧はなく、とても居心地が良い。そして走りはまさに、究極のグランドツーリング。スポーティ志向のコンチネンタルGT Sは、このままどこまでもドライブしたいと思わせるパフォーマンスと快適性を兼ね備える。

このクルマの“元気の源”はどこかって? それはもう、ベントレーのコンセプトそのものが「ウェルビーイング」だから、ロング・ドライブでも疲れるどころか運転が楽しく、気持ちよく、快適で、どんどん元気にしてくれる。コト体験に向かう道中、クルマから元気をもらえるなんて最高だ。

コンチネンタルGTは、W12搭載モデルがスピードとスピード・エディション12という120台限定モデル、V8搭載モデルがマリナー、S、アズール、素のGTの計6モデルが日本市場に投入されている。Sに搭載のV8は550ps/770Nmを発揮する4リッターツイン・ターボで、0-100km/h加速は4秒、最高速は318km/hをマーク。全長×全幅×全高=4880×1965×1405mm。ホイールベース=2850mm。車両重量=2200kg。車両本体価格=3392万4000円。


写真=郡 大二郎(メイン)/小林俊樹(サブ)/茂呂幸正(人物)

(ENGINE2024年4月号)

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