2024.03.22

LIFESTYLE

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「自分好みに育てるソファ」 カッシーナがセルヴィッジデニムで作った日本限定50台のソリアナが発売

世界の名だたるデザイナーによる革新的な製品を作り続けているカッシーナ。この春、同じイタリアのファッションブランドROY ROGER’Sとコラボレーションした限定品が登場した。アーカイブから復活した「ソリアナ」にデニムを纏わせたという、特別なソファとは?

贅沢なデニム

カッシーナといえば建築家やインテリアデザイナーによる家具を数多く生み出してきたが、今回はひと味違ったファッションブランドとのコラボレーションが実現した。

ベースとなったカッシーナのソリアナは、張地で大きなクッションを包み、それを巨大な金属のフレームで固定した、柔らかさとボリューム感が特徴のソファである。1969年にアフラ&トビア・スカルパ夫妻によってデザインされ、現在のものは2021年に環境へ配慮した仕様でリバイバルしたものだ。定番の張地にはファブリックやレザーがある。

定番のソリアナ。1969年にアフラ&トビア・スカルバによってデザインされ、2021年に環境へ配慮した仕様でリバイバルした。


今回のコラボレーションで張地になったのは瀟洒なウォッシュデニム。それを手掛けたイタリアの老舗デニムブランド、ロイ・ロジャース(ROY ROGER’S)は、最高級の素材に伝統の職人技とテクノロジーを駆使し、洗練されたイタリアンデニムを作っていることで有名だ。



品質に厳しいロイ・ロジャースが、ソファの張地にベストな素材として選んだのがなんとジャパンデニムだった。しかもそれは、日本の横浜で織られ、品質も耐久性も最高レベルの20オンスのセルヴィッジデニムが使用されている。

ジーンズがお好きな方はもうご存知だろう。セルヴィッジデニムとは、生地の端にほつれ止めが施されたいわゆる“耳”つきのデニムのことを言う。旧式の織機を使うため、最新の織機の5倍以上の時間と職人の技術を要するが、一般的なデニムと比べて、独特の風合いや色落ちの面白さがあるのが特徴だ。ロイ・ロジャースのイタリアの工場では、熟練の職人によってストーン・ウォッシュにかけられたあと、1枚1枚手作業でダメージの加工が施され、イタリアンブランドならではのこだわりが詰まった上品なブルーのウォッシュデニムに仕上げられている。





なんとも贅沢なデニムだが、さらにその生地はカッシーナの家具職人の手によってひと針ひと針丁寧に縫製されたあと、フレームをはめこんでソリアナとして形づくられる。日本50台限定生産という希少さからも、いかに手間暇がかったスペシャルなソファであるかがお分かりいただけるであろう。


デニム製ソリアナの魅力

ふっくらした量感のあるフォルムのソリアナは、ウォッシュデニムが良く似合う。そして、デニムを纏ったソリアナは実に表情が豊かで、眺めるだけでも楽しい。

まずソファの座面と側面の境目に注目して欲しい。全体を写した写真では分かりにくいかもしれないが、座面は約80cmで織られるセルヴィッジデニムの生地巾が生かされた洒落たデザインになっている。“耳”部分は「フロック」という赤ステッチと白いラインがアクセントの独自デザインで、「セルヴィッジデニムを使っていますよ!」というアピールポイントになっているのだ。



背もたれのボタン留めやフレームがはめられてできるシワは、どんな風に味を出していこうかと想像するだけでもワクワクする。セルヴィッジデニムである張地は、使い込むうちにブルーの色合いに個性が出て、ジーンズでいうアタリが生まれていく。織り目が均等でなく、生地の表面がでこぼこになっているため、時間をかけて絶妙な風合いになっていくのがたまらなく楽しみだ。



ソファのサイドを飾るギャザーは、カッシーナの職人技が際立つ。このギャザーはソリアナのデザインの特徴だが、厚みがあるデニムの扱いは難しい。職人が木ベラを使って丹念に織り込み、美しいひだが作られている。そしてこのひだにも、デニム独特の味わいが出る。ソリアナのアクセントになっている金属のフレームには、ロイ・ロジャースらしさが光る。5ポケットデニムのリベットを模したという上品なコッパー色で、きゅっとくびれたバックスタイルを美しく魅力的に演出しつつ、ウォッシュデニムにラグジュアリー感をプラスしてくれている。





ジーンズの革パッチのように、リミテッドエディションの証のレザータグもついている。このエイジドレザーのタグにはカッシーナとロイ・ロジャースのロゴ、そして1から50までの製造番号が刻まれているが、手元に届くまでナンバーが分からないのも、ちょっとしたサプライズだ。



肝心の座り心地だが、デニム地ならではの良さが出ている。ソリアナの定番のファブリックの張地は、ふんわり柔らかく沈み込むような座り心地。一方でデニム地は、程よい張り感があってどの方向から身を委ねても安定感がある。ウォッシュデニムなので新品デニムのような硬さはなく、ナチュラルな素材のやさしい肌触り。ソリアナは1人掛けのソファだが、座面は幅も奥行も1mほどあり、たっぷり広さがあるのもリラックスできるポイントだ。

エイジングを楽しむ

デニム製のソリアナは、手に入れたその日から自分だけの楽しみが始まるはずだ。穿き込むほどに馴染んでいくジーンズのように、毎日使い込むことで育てていくことができる。経年や汚れによって張地を張り替えるソファもあるが、このソファの特徴はエイジングが楽しめることにある。色合いの変化はもちろん、汚れでさえ、デニムならではの味になる。デニムの張地は20オンスと丈夫で耐久性は十分、さらにソリアナのデザインは普遍的で長く愛用できるだろう。また、ソファの内部にはへたりにくい自然由来の素材が使われ、最終的には堆肥化ができるというサステナブルな商品でもある。椅子好きでもデニム好きでも、この一生もののソファにぜひ一度座ってみて欲しい。




カッシーナ×ロイ・ロジャース デニム製ソファの詳細はこちら




■カッシーナ×ロイ・ロジャース リミテッドエディション デニム製ソファ

カッシーナ・イクスシー直営店(青山本店・名古屋店・大阪店・福岡店)のみの限定アイテム
日本限定50台、137万5000円
幅970mm×奥行1060mm×高さ720mm(座面高460mm)


問い合わせ先 カッシーナ・イクスシー青山本店 03-5474-9001

カッシーナ×ロイ・ロジャース デニム製ソファの詳細はこちら



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