2024.04.19

CARS

アバルト・グランデ・プントのスーパースポーツ版、エッセエッセはどんなホットハッチだったのか? やっぱり痛快なのがイチバンだ!!

アバルト・グランデ・プントのスーパースポーツ版、エッセエッセで峠を目指した!

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中古車バイヤーズガイドとしても役にたつ『エンジン』蔵出しシリーズ。今回は2009年10月号に掲載された標準モデルを強力に仕立てるエッセエッセ・キットを組み込んだアバルト・グランデ・プントの試乗記を取り上げる。イタリアでキットを組み込み済みの完成車として輸入・販売されたこのモデル、標準型が270万円だったのに対してエッセエッセは335万円の値が付けられた。その差は65万円。今となっては破格の値付けだったエッセエッセは期待に応える違いを実感させてくれるクルマだったのか?

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これならイケる! と思った

東京品川にあるフィアット・グループ・オートモビルズ・ジャパンでアバルト・グランデ・プント・エッセエッセを借り受けて走らせ始めた途端に、僕は安堵の気持ちを抱いた。

同じコーナーを抜ける2台のグランデ・プント・アバルト。まばゆい白色塗装の施された18インチ・ホイールを履くのがエッセエッセ。ロール角そのものはさして違いがないように見えるけれど、走らせている人間が感じる違いは大きい。エッセエッセのほうが明らかに姿勢変化が少ないように感じる


ほとんど2年近く前、アバルト・グランデ・プントの国際試乗会に赴いてバロッコ・プルービング・グラウンドでちょっとだけ味見することができたエッセエッセ(SS=スーパースポーツの意)のプロトタイプは、標準型に較べるとさらに硬派な仕立てが施されていて、テスト・トラック上では痛快だったものの、はたして一般道ではどうかな? と思わせるところがあった。

ところが、ようやく日本でも発売なったエッセエッセは、都内で走らせ始めると、予想外に不都合がなかった。

サスペンションは標準型より硬めに感じるけれども、あからさまにゴツゴツするようなものではなくて、ヒョコヒョコとした動きも出ない。むしろ標準型より落ち着きがあると感じるほどだ。



さすがに首都高速では高架構造道路につきものの金属ジョイントの段差でガツンとくるけれど、なんとか許容できる範囲に収まっている。

電動パワーステアリングのアシスト特性を、市街地などの低速走行時に軽くできるスイッチもそのまま残っているから、ステアリング・ワークも楽チン。

ライド・ハイトが普通のアバルト・グランデ・プントよりさらに2cmほど下がっているので、スロープを降りるときにノーズの下面を擦らないように気をつける必要こそありそうだけれど、これならイケる! という感触があった。嬉しくなった。




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