2024.04.25

CARS

700psのPHEV、マクラーレン・アルトゥーラに開閉式ハードトップを備えたスパイダーが登場

2024年4月13日にオープンしたばかりの「マクラーレン横浜」でマクラーレン・アルトゥーラ・スパイダーが発表された。

開閉式ハードトップを装着

2021年にワールドプレミアされたクーペをベースに、750Sをはじめとするマクラーレンのほかのスパイダー仕様と同様、固定式の屋根を格納式のハードトップに変更。ハードトップを開いたり、リア・ウィンドウを下げることで、専用設計されたエグゾーストから次第に高まるサウンドがドライバーや乗員を包み込み、高揚感をもたらすという。



開閉時間は11秒

ルーフだけでなく、そのまわりの形状が変わることで空力特性が変化することにともない、リアまわりの意匠もスパイダー独自のものに変更されている。

リトラクタブル・ハードトップは50km/hまでであれば11秒で電動開閉するため、急な雨などでも即座に閉じることが可能だ。また、オプションで透過率を調整できるグラス・ルーフを備えたエレクトロクロミック・ルーフパネルも選べる。



クーペ同様、ドライバー優先のインテリア

インテリアはクーペ・モデルとほぼ同形状で、ドライバーにフォーカスしたデザインが踏襲されている。また、好みに応じて「パフォーマンス・マテリアル」と「ラグジュアリー・マテリアル」から選択できる。

ステアリング・ホイールはほかのマクラーレン・モデル同様、操作系のスイッチが一切備わらないすっきりしたデザイン。その裏にはステアリング・ホイールと連動して回るシフトパドル備わる。変速機および走行モードの設定の変更はすべて、ステアリングから手を離すことなく操作が可能だ。

さらに、「HDタッチスクリーン・インフォテインメント・システム」を介することで、先進運転支援システム(ADAS)の設定も容易にできる。「Apple CarPlay」をサポートするスマホのミラーリングが標準装備で、対応するモバイル機器のワイヤレス充電もオプションで利用できる。そのほか、「ブラインドスポット・モニタリング」(道路標識認識)と「クロス・トラフィック・ディテクション」(車線逸脱警報)が新たに標準装備されている。



3.0V6ツインターボ+モーターのPHEV

パワートレインは3.0リッターのV型6気筒ツインターボ・エンジンにモーターを組み合わせたプラグイン・ハイブリッド。システム・トータルでの最高出力700ps(690bhp)を発揮し、リッターあたり200psを超えるハイパワーを誇っている。乾燥重量1457kgという軽量を活かし、パワーウェイトレシオは480ps/tという高い数値を示す。

システム総合最大トルクは720Nm(530lb ft)で、モーター単体の最大トルクも225Nmに達していて、ハイレスポンスを実現しているという。トランスミッションのソフトウェアの見直しにより変速速度は25%高速化された。走行性能は0-100km/h(0-62mph)は3.0秒、0-200km/h(124mph)は8.4秒、0-300km/hは 21.6秒でクリア。最高速度は330km/hに達し、クーペと遜色のない高いパフィーマンスを発揮するという。



走りのトータル性能も磨き上げる

もちろん、シャシーにも変更を加えることで、走りのトータル性能も磨き上げられている。新設計のパワートレイン・マウントにより、ダイナミックな俊敏性と精度が向上。さらに、「プロアクティブ・ダンピング・コントロール・サスペンション・システム」の応答速度が最大90%向上し、操作や路面の変化に対する反応が大幅に高まっている。

さらに、高速走行時の制動力と安定性も向上し、新しいブレーキ冷却ダクトによって温度管理が改善。単にパワーが向上しただけでなく、よりダイナミックなパフォーマンスとドライバーとの一体感をもたらすという。

なお、新型アルトゥーラ・スパイダーに合わせてクーペ・モデルも2025年モデルにスイッチ。スパイダーに施された改良の一部が盛り込まれている。

スパイダー、クーペともに現在、注文を受付中。デリバリー開始は2024年度第四4半期の予定だ。車両本体価格はアルトゥーラ・スパイダーが3650万円、クーペ・モデルは3300万円となっている。



文=塚田勝弘

(ENGINE WEBオリジナル)

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