2024.05.09

CARS

普通の人がファミリーカーとしてBMWを買うならこっち! BMW X1のディーゼル・モデルにモータージャーナリストの森口将之が試乗! 贅が尽くされている

2リッターディーゼル・ターボを積むX1 xDrive20d Mスポーツ

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最近のBMWはエンジン車と電気自動車でボディを共有することが多い。このBMW最小のSUVであるX1/iX1もそのひとつだ。今回は、2リッターディーゼル・ターボを積むxDrive20d Mスポーツに乗った。モータージャーナリストの森口将之がリポートする。

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日本の道でも不自由なく扱える

外観は最近のBMW各車と同じように、キドニー・グリルが大きくなり、フロント・マスクはエッジを効かせた造形になっている。



印象的だったのはボディ・サイドで、キャラクター・ラインが控えめになって、線ではなく面で見せるようになっていること。最新の7シリーズなどと共通する処理だ。今のBMWデザインの流れなのだろう。

ボディ・サイズは全長×全幅×全高=4500×1835×1645mmで、先代より45mm長く、幅と高さは15mmずつ拡大しているが、依然として日本の道でも不自由なく扱えるとドライブして感じた。

内装は同じ横置きパワートレインの2シリーズ・アクティブツアラーと共通だ。最近のほかのBMW各車と同じように、メーターをフル液晶とするとともにセンターディスプレイとつなげ、全体をゆるい曲面としたBMWカーブド・ディスプレイが目につく。



キャビンは前後とも大人がゆったり過ごすことができる。3シリーズを上回る広がり感だ。3シリーズのフォルムや走りはたしかに独自の価値があるけれど、普通の人がファミリーカーとしてBMWを買うなら、こちらでも満足できるだろう。

加速は力があるうえに、レスポンスも思いどおりだし、ディーゼルとは思えないほどの静粛性を持つ。乗り心地は別の機会に乗ったiX1よりボディの重さと脚まわりのバランスが取れているようで、硬めながら快適。ハンドリングも、重いディーゼルエンジンを前に積んでいるとは思えないほど自然だった。

681.6万円という価格はサイズを考えれば高価だ。しかし実車に触れると、デザインから走りまで贅が尽くされていて、プライスに納得する。プレミアム・ブランドの真髄を教えられた。

文=森口将之 写真=茂呂幸正



(ENGINE2024年6月号)

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