2024.06.19

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「都市生活者が選ぶべきプレミアムSUVとして、最良の1台」 モータージャーナリストの島下泰久さんがPHEVのレンジローバー イヴォーク オートバイオグラフィー P300eに試乗

PHEVのレンジローバー イヴォーク オートバイオグラフィー P300eにモータージャーナリストの島下泰久さんが試乗してみた。

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2024年モデルからレンジローバー・ファミリーとしてフロントグリルやヘッドライトのデザインがアップデートされ、モダンでラグジュアリーな雰囲気が増してより魅力的になったイヴォーク。そのPHEVモデルのオートバイオグラフィー P300eにモータージャーナリストの島下泰久さんが試乗した。

都会の景色の中で一層引き立つ

今や計4モデルを揃えるブランドとなっているレンジローバー。独特なのはそれらが単にボディの大きさや動力性能によって序列がつけられているわけではなく、各々別の個性を持ったモデルとして存在していることだ。





その中でも、都市生活者にとってもっとも距離の近いモデルがレンジローバー イヴォークである。根拠は、まずそのボディサイズ。特に4380mmというコンパクトな全長は、SUVらしい目線の高さと相まって、街をすり抜けるのに何の躊躇いも要らないジャストなサイズと言える。

しかしながら、単に扱いやすさだけが街に馴染む理由ではない。そのデザインもまた重要な要素であるということに、誰も異論は無いはずだ。

SUVのデザインに革命を起こした初代イヴォークから前進感のあるサイドビューやクーペのようなルーフライン、フローティングルーフといった特徴を引き継ぎながら、最新モデルはよりクリーンで削ぎ落とされたフォルムをまとう。そして2024年モデルからはフロントグリルやライトのデザインが変更され、ファミリーのDNAをより強化。きわめてモダンなラグジュアリー性を表現している。



今回、改めて都心の街並に佇む姿を眺めていて印象的だったのは、フラッシュサーフェイス化されたボディの美しさだった。ボディ表面の曲面が艶めかしいほどに美しく、またパネルとパネルの隙間が非常に小さい。ドアハンドルは操作する時以外は、格納されてドアパネルと平滑になる。しかもトライベッカブルーのペイントの質も高く、朝の眩しい陽光やビル群が歪み無くきれいに映り込む。コリンシアンブロンズのコントラストルーフとのコーディネートも完璧。まさに都会の景色の中でこそ一層引き立つ、ずっとずっと見惚れていられる美しさだ。

外観は、このクルマがPHEVであることを殊更に主張するものではない。エンブレムの類は一切無し。唯一、左リアフェンダーに備わる充電ポートリッドが、分かる人にはそれと分かるポイントとなっている。

◆モータージャーナリストの島下泰久さんが試乗したレンジローバー イヴォーク オートバイオグラフィー P300eの詳しい情報はこちら!



にじみ出るクラフトマンシップ

軽く触れると手前にせり出してくるドアノブを引いて室内へ。大型タッチスクリーンを用いたPivi Proに機能の大半が集約され、物理スイッチが可能な限り廃されたこのインテリアの洗練ぶりには、思わず息を呑んだ。ノイズレスな造形のモダンな美しさは、高いクオリティが備わっていてこそ。見た目も、そして手に触れた時の感触も、まさしくラグジュアリーを体現している。

しかも、それが冷たさに繋がっていないことには唸らされた。にじみ出るクラフトマンシップであったり、あるいはウルトラファブリックスやクヴァドラといったサステイナブル素材の採用のおかげだろうか。最新のラグジュアリーホテルの一室にでも居るかのように、清涼感のある空間でありながら、とても寛ぐことができ、心穏やかに感じられるのだ。

11.4インチのフローティング型曲面ガラスのタッチスクリーンがシンプルな空間をつくり出す。



都市に馴染むという意味では、試乗したクルマのパワートレインも、まさにそれにぴったりのものだった。レンジローバー イヴォーク オートバイオグラフィー P300eは、その名の通りのプラグインハイブリッドユニット車。フロントに直列3気筒1.5リッター・ガソリンターボエンジンと電気モーターを、そしてリアに高出力電気モーターを、それぞれ搭載する。システム全体でのアウトプットは最高出力309PS、最大トルク540Nmに及ぶ。

バッテリー容量は15kWhで、等価EVレンジつまり電気モーターだけでの走行距離は最長65.1kmを誇る。家庭用電源での充電所要時間は、ざっと2時間ほど。遅い帰宅だったとしても、翌朝には満充電となっている。





こうしてバッテリーが十分に充電された状態であれば、スタートボタンを押してもエンジンは始動せず、イヴォークは静かにこちらの指示を待っている。Dレンジをセレクトしてアクセルペダルに乗せた右足に軽く力を加えていくと、クルマは電気モーターの力で音も無く、しかしながらいかにも軽やかに走り出す。

◆モータージャーナリストの島下泰久さんが試乗したレンジローバー イヴォーク オートバイオグラフィー P300eの詳しい情報はこちら!


豊かになれる時間

EV走行中には後輪だけが駆動されるが、それでも電気モーターの出力は109PS、280Nmもあるから走りには余裕がある。もちろん騒音はきわめて小さく、そして滑らか。それなりの重さを持つ車体が、軽やかに進む様には得も言われぬ上質感が漂う。

それには優れたライドコンフォートも貢献度は大きい。ガッチリとしたボディを土台にサスペンションがしなやかに動いて、路面からの入力を滑らかにいなしていく。足元を彩るタイヤは20インチという大径サイズにもかかわらず、それが乗り心地にネガに働く場面が無いのはちょっとした驚きだった。

この快適性の高さには、床下にバッテリーを搭載するPHEVであることもひと役買っているのだろう。重さはしっとりとした動きに繋がり、重心の低さがボディの余計な動きを抑えている。車重増というハンディを、むしろ美点へと転化した調律ぶりは見事というほかない。

多くのクルマが行き交う都会の道を、音もなく滑らかに、そして力強く駆け抜けていくレンジローバー イヴォーク。電気モーターだけでも、周囲の流れをリードするには余裕十分。目線やや高めの位置から周囲の様子を眺めながらステアリングを握っていると、その新鮮な感覚に思わず心が踊った。



ずっと電気モーターだけで走り続けるには「EV」モードを選ぶが、普段使いには必要であれば自動的にエンジンが始動して、両者の連携プレイでもっとも効率の良い走りを可能にする「ハイブリッド」モードが最適だ。このモードでは、走行負荷が増えた際など必要に応じてエンジンがかかるが、嬉しいのは、その際にも依然として十分に静かで、そして滑らかな走りが続くことである。

耳を澄ませて聞こうとすれば、かすかにエンジン音が耳に届くが、音質はきめ細かく音量も控えめで、普段はあまり存在を意識させない。アクセルペダルを深く踏み込めばエンジン回転も高まるが、心地良い音質とリニアに高まるパワーのおかげで、上質なスポーティさを味わうことができる。







今回は、せっかくのPHEVということで、これがもし週末や休日の息抜きのひと時ならと、都心を抜けて高速道路を使って箱根のポーラ美術館まで足を運んでみた。動力性能の余裕を活かした走りは至極快適で、ドライブを楽しんでいたらあっという間に到着してしまった。

PHEVであれば、普段使いはほぼEVと同じように使える一方で、こうして遠出する際にも、航続距離や充電場所、時間などについて気にする必要が無い。ごく普通に使うことができ、それでいて電気モーターならではの質の高い走りを余すことなく楽しめるのだ、しかも環境負荷を抑えながら。ちなみに、このほど受注が開始された2025年モデルでは、PHEVモデルの価格が大幅に見直されて、とても手が届きやすくなった。イヴォークも、環境負荷のことも、気になっていたという人は、この機会に試乗してみるといいのでは?

上質な空間に身を委ね、電動化された最新のパワートレインを味わう。試乗中に頭の中を占めていたのは、このクルマと過ごす時間は、感受性がますます研ぎ澄まされて豊かになっていくということだった。レンジローバー イヴォーク オートバイオグラフィー P300e。まさに大人の都市生活者が選ぶべきプレミアムSUVとして、最良の1台と言えそうである。

文=島下泰久 写真=望月浩彦

◆2025年モデルのレンジローバー イヴォーク オートバイオグラフィー P300eを試乗してみよう!

■レンジローバー イヴォーク オートバイオグラフィー P300e
全長×全幅×全高は日本でも扱いやすいサイズの4380×1905×1650mm。ホイールベースは2680mm。8段ATを介して前輪を駆動する1.5リッターの直列3気筒エンジンの最高出力は200ps/5500-6000rpmで、最大トルクは280Nm/2000-4500rpm。後輪のモーターは109psの最高出力と260Nmの最大トルクを発揮し、システム全体では309psと540Nmのパワーとトルクを誇る。メーカー希望小売価格(税込)9,640,000円。

◆モータージャーナリストの島下泰久さんが試乗したレンジローバー イヴォーク オートバイオグラフィー P300eの詳しい情報はこちら!



(ENGINEWEBオリジナル)

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