腕時計は身に着ける場所やライフスタイル、好みに合わせて、選択肢の幅がますます広がっています。そんな多様性の時代の時計界をリードする各ブランドの“いま”を体現するトップランナーたちを、エンジン時計委員会の8人に熱いコメントで推してもらいました! オリンピックイヤーの2024年にこそ手に入れたい1本を、『夏の時計大特集』で見つけてください。
“文字盤オープンワーク”のトップランナー ハリー・ウィンストンスイスメイドやイタリアンデザインとは明確に異なる、ニューヨーク生まれならではの意匠と色使いが秀逸。ケース素材はレアメタルで、メカニズムも本格派だ。エンジン時計委員 柴田 充、本間恵子の推し!HWオーシャン・コレクション ザリウム・バリエーションハリー・ウィンストンの特殊合金ザリウムをケースに用いる「プロジェクト Z10」のオリジナルデザインを再解釈した「HW オーシャン」コレクションのモデルから、新たなカラーバリエーションが誕生。ニューヨークのマンハッタン・ブリッジから着想した大胆なオープンワークダイアルとレトログラード機構、ストラップなどを彩る鮮烈な色彩がスポーティな表情を強調する。自動巻き。ザリウム、ケース直径42.2mm、10気圧防水。各色世界限定50本。各346万5000円
『あの名画と楽曲を思い出す』 柴田 充(時計ライター)
マンハッタンと聞いていまも浮かぶのはガーシュインのメロディだ。ウッディ・アレンの同名映画で用いられ、ラプソディー・イン・ブルー始め、名曲の数々がモノクロ映画をまるで極彩色のように彩ったのだ。あの光景に憧れ、何度もマンハッタンを訪れた。いまでいう聖地巡礼だ。もちろんウォークマンで映画のサントラを聴きながら。HW オーシャンの新作はそんな時代を思い起こさせる。ザリウムを用いたプロジェクトZの中でも、人気の高かったZ10を再解釈する。オープンワークはトラス構造のマンハッタン・ブリッジに着想を得て、鮮やかなカラーが冷たい鉄骨をポップな現代アートに変える。まさにガーシュインの楽曲のようだ。
『ジュエラーらしい色使いで存在感高し』 本間恵子(ジュエリー&時計ジャーナリスト)
多彩なカラーバリエーションが登場し、いつも目を見はるコレクション。配色が違うだけでこんなにも印象が変わるのだなあと、思わず感心させられる。しかもこの2本は、よく見るとジェムストーンカラーではないですか。オレンジとホワイトは珊瑚、ターコイズはそのまんまターコイズ、そしてネイビーブルーは上質なラピスラズリを思わせる。こうしたジュエラーらしい色づかいが、ハリー・ウィンストンのラグスポウォッチに独自の存在感を与えているのだと思う。個人的に好きな点は、文字盤に配された何本ものブリッジ。ニューヨーク生まれのブランドらしく、マンハッタン・ブリッジの構造をイメージしたというが、何とも小粋。気分を楽しくしてくれる遊び心って、大事だ。写真=近藤正一問い合わせ=ハリー・ウィンストン クライアントインフォメーション 0120-346-376
(ENGINE2024年8月号)
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