2024.07.31

CARS

このご時世に大幅値下げ レンジローバー・スポーツのPHEVにモータージャーナリストの高平高輝が試乗 クリーミーな乗り心地は脱帽!

1850万円から一気に1685万円に値下げされたレンジローバー・スポーツのPHEV、オートバイオグラフィーP550e。

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PHEVモデルを大幅に値下げしたレンジローバー・スポーツにモータージャーナリストの高平高輝が試乗した。

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1850万円から一気に1685万円に値下げ!

ジャガーほどのハイペースではないものの、JLR(ジャガー・ランドローバー)傘下のレンジローバー、ディフェンダー、ディスカバリーの3ブランドも電動化を推し進めている。2025年にはレンジローバーの電気自動車(BEV)版が登場する予定という。



とはいえ、4WD界随一の名門として引く手あまたのランドローバー一族はジャガーのように一気にBEVに舵を切るわけにも行かず、当面はプラグイン・ハイブリッド(PHEV)のラインナップを拡充し、2030年までには上記3ブランドにもBEVモデルを用意する計画だ。

現在でも旗艦レンジローバーをはじめ、レンジローバー・スポーツ、同ヴェラール、同イヴォーク、さらにディスカバリー・スポーツにPHEVモデルが設定されている。武闘派高性能モデルのSVを除くレンジローバー・スポーツのフラッグシップたるPHEVモデルのオートバイオグラフィーP550eの価格が2025年モデルで1850万円から一気に1685万円に引き下げられているのもその戦略に沿ったものである。





レンジローバーほどではないとはいえ、弟分のレンジローバー・スポーツも全長×全幅×全高=4960×2005×1820mm、ホイールベース2995mmという堂々たるサイズであり、PHEVのオートバイオグラフィーP550 eは、コンパクトなBEV並みの38.2kWhという大容量駆動用バッテリーを搭載するせいで車重は2800kg以上にも達する。

にもかかわらず軽々とスムーズに動き出すマナーには乗るたびに感心する。8段ATに内蔵されたパワフルなモーター(217ps/281Nm)の恩恵あらたかである。



「ハイブリッド」モード(ほかに「EV」や充電を促進する「セーブ」モードあり)でも、普通に走るかぎりはほぼモーター走行を維持し、急加速の際などに3.0リッター直6ガソリン・ターボ(400ps/550Nm)が始動してもきわめて静かな上にそれと分かるショックもない。相変わらずしっとり滑らかだが、PHEVは輪をかけて静ひつである。

EV走行距離は116kmというから日常での使用ならガソリンを使わずに済むはずだ。

乗り心地は例によってクリーミーで、フラッシュサーフェスのボディもサステナブル素材を多用した品の良いインテリアの仕立てにも文句なし。値下げしたといっても高価なことに変わりはないが、出来栄えの前には納得するしかない。

文=高平高輝 写真=望月浩彦

(ENGINE2024年9・10月号)

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