2024.09.30

CARS

ライバルはメルセデスの大黒柱GLC アウディQ5が新しい技術を満載して3代目に進化

「アウディA4」から改名された新型「A5」と、電気自動車=バッテリーEV(BEV)専用モデルの「e-トロン」になった新型「A6 e-トロン」に続き、DセグメントSUV「アウディQ5」とそのスポーティ版である「SQ5」がフルモデルチェンジを実施。3代目へと生まれ変わった。まずはロングルーフを持つSUVスタイルのQ5のみだが、追ってクーペ・スタイルの「Q5スポーツバック」および「SQ5スポーツバック」も加わることになるだろう。

advertisement


最新のアウディ・デザイン

緩やかな曲面で構成された外観は、新型A5などと同様、横長でコンパクトになったシングルフレーム・グリルや特徴的なキャラクターラインを下部に備えたサイド・ビューなど、最新のアウディ・デザインで構築。エレガントながらもスポーティ色をしっかりと盛り込んだスタイリングになっている。

新型Q5のボディ・サイズは、全長×全幅×全高=4171×1900×1647mmで、ホイールベースは2820mm。全長が若干長い以外は先代とほぼ同サイズ。ホイールベースも5mm短いだけだ。



新機軸を採り入れたリア・ライト

近年、凝った意匠の灯火類を採り入れているアウディだが、新型Q5では、8つの表示パターンを持つデイライトを備えたマトリクスLEDヘッドライトに加えて、「デジタルOLEDリア・ライト」と呼ばれるテールライトを採用。ヘッドライト同様に多彩な表示形態を備えるほか、車両間通信を用いることで、ほかの道路利用者に各種の警告を伝えることもできるという。また、こちらも新規導入となるが、リア・スポイラーに内蔵されたハイマウント・ストップランプの「プロジェクション・ライト」は自らが光るだけでなく、リア・ウインドウに光を投影することでブレーキライトの面積を拡大する機能を備える。

内装は、大きく湾曲した2つの有機EL画面を用いたパノラマディスプレイをはじめ、新型A5やA6と同じように、新しいコンセプトで仕立てられている。メーター類を表示する運転席前のディスプレイは11.9インチ、インパネ中央でインフォテイメント機能を司るタッチ式のディスプレイは14.5インチ。さらに、オプションで助手席前にも10.9インチのディスプレイを装着することも可能だ。



新しいマイルド・ハイブリッドを標準装着

パワートレインは、Q5がガソリンとディーゼルの2.0リッター直4ターボ、スポーツ・モデルのSQ5が3.0リッターV6ターボを搭載する。変速機はデュアルクラッチ式7段自動MTのみで、前輪駆動が用意されるQ5のガソリン以外はすべて、駆動方式は4WDとなる。

パワートレインでのトピックはすべてのユニットに採用された新しい48Vのマイルド・ハイブリッド機構だ。変速機の脇にパワー・トレイン・ジェネレーター(PTG)と呼ばれる24ps/230Nmのモーターを搭載し、駆動のアシストだけでなく、PTGだけ、つまりEV走行も可能。なお、これまで用いてきたエンジン・スタートやバッテリーへの充電を行うベルト駆動式のスターター・ジェネレーターも備わる。ハイブリッド用のバッテリーはリン酸鉄リチウムイオンで、容量は1.7kWh。また、コースティングなどのエンジン停止時にも室内を快適な温度に保てるように、エアコンのコンプレッサーを電動駆動に変更していることも注目点と言えるだろう。このほかに、大容量バッテリーと外部充電機能を持つプラグイン・ハイブリッドも設定予定だが、登場はモデルライフサイクルの後半になるようだ。



エアサスも設定

プラットフォームは新型A5と同じ最新のPPC(プレミアム・プラットフォーム・コンバッション)を採用。前後マルチリンク式のサスペンションはコイルスプリングが標準とスポーツ仕様の2タイプで、このほかに最大で60mmの車高調整が可能のエア・スプリング仕様も用意される。

生産はメキシコ工場で行われ、ドイツをはじめ、欧州諸国では2025年の第1四半期に発売される予定になっている。



文=新井一樹(ENGINE編集部)

(ENGINE WEBオリジナル)

無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

いますぐ登録

タグ:

advertisement

PICK UP



RELATED

advertisement

advertisement

PICK UP

advertisement