2024.11.06

CARS

ヤフオク7万円のシトロエン・オーナー、エンジン編集部ウエダの座敷童との戦いと、読書の秋【シトロエン・エグザンティア(1996年型)長期リポート#54】

またしてもやって来た宅急便の小包。今度は何を買った?

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ヤフー・オークションで7万円のシトロエン・エグザンティアを手に入れ、10カ月と200万円かけての大規模修復後、走り出したエンジン編集部員ウエダによる自腹散財リポート。今回は怪しい動きをするメーターと、またしてもオークション・サイトで手に入れた部品などについて。

2つの秋のお買い物

前回ご報告した復帰直後のガソリン・スタンドで起きた事件を除けば、この秋は平和そのものだった。エグザンティアは順調に走り続け、積算計の数字はすぐに18万kmを突破した。



ただ、秋から冬にかけて気温が下がるのと同時に、なぜか速度計と水温計以外のメーターの針の動きが怪しくなり、突然動きが止まってしまうという症状が出はじめた……。

リポート車にはまるで座敷童でも潜んでいるようだ。これまでもメーター内部からは2000rpmあたりで路面状況によってカリカリと不思議な音が出たり、速度計が60km/hで固定されてしまったりもしたけれど、こんなふうに針が妙な動きをすることはなかった。

発症時を記したメモを見返してみると、リポート車に乗らず、2日以上放置した時だけ現れるようだった。始動時からぴくりとも針が動かず、走り出してしばらくすると突如動き出すこともあれば、走行中に突然針がまとめて下限へいっきに振れることもある。

メーター・ユニットは距離を重ねたエグザンティアの鬼門の1つで、内部回路のハンダが経年劣化で剥がれ、いろいろと悪さをする事例がネット上で報告されている。とはいえリポート車はすでに速度計部分などをアクティバから移植し、内部点検も済ませている。短期間にそう何度もおかしくなることは考えにくい。

しかし半年後には車検が迫っていた。万一メーターが完全に死んでしまったりしたら、部品探しでまた大変だ。そこで僕は取り急ぎ、某オークション・サイトで出品されていたメーター・ユニットを入手しておくことにした。



出品者は四国からシトロエンやプジョー、フィアットなどの新品部品を扱っているようだが、このときはたまたま中古のエグザンティア用メーターを出品していた。幸い他に入札者はなく、一発で落札である。

極初期のエグザンティアはユニットの裏側で速度計とワイヤー・ケーブルが接続されていたが、リポート車の年代は電子式となり、前側に4カ所あるカプラーを介し配線を接続するだけになっている。入手できたのは右端の油温計のない“SX”用で、リポート車と同じ“V-SX”グレード用ではなかった。走行8万kmほどの解体車から取り外されたようだ。到着した部品を確認すると、背面にわずかな汚れがあったが、心配していた透明のプラスチック・カバー部にはくもりや目立つ傷もなく、状態はとても良かった。

・前期型エグザンティアSX用・中古メーター・ユニット 6,800円
(※送料1,200円)



ところがまさにこの部品到着の翌日以降、メーターの針が怪しくなる症状は、一切出なくなってしまったのである! 数日間乗らなくとも、何事もなかったかのように針はちゃんと動くのだ。その後もずっと様子を見ているが、再発もしない。うーむ、いったいなんだったんだ……。結局前回のホイール・リムのガリ傷とともに、メーターの不調についても修復作業は保留となってしまった。

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