2025.01.12

CARS

ヤフオク7万円のシトロエン、油脂類の定期交換と、雨で汚れが落ちるコーティング、の経過観察 シトロエン・エグザンティア(1996年型)長期リポート#59

コーティングを施工中のリポート車。詳細はENGINE Premium ClubウェブサイトおよびENGINE誌2024年4月号を参照のこと。

全ての画像を見る
ヤフーオークションで7万円のシトロエン・エグザンティアを手に入れ、10カ月と200万円を投じての大規模修復後、走り出したエンジン編集部ウエダによる自腹散財リポート。今回は友人が入手したシトロエン2CVの様子を見に行ったついでに整備をお願いしてきた模様と、急きょ車体にコーティングを実施することになったので、その様子も報告する。

消耗品交換の時期

前回のリポートの最後で記した通り、リトアニア訪問を画策していた2023年末に話は遡る。この年を振り返ると主に買い物と故障ネタばかりで、パワー・ステアリングの不調によるハイドローリック・シトロエンの命ともいえる液体、LHMの交換を除くと、一定のスパンでの作業が必須のエンジンと変速機の油脂類交換が、すっかりできていなかった。



ちょうどこの頃、シトロエンXMに乗る友人が、長期保管されていた2CVのレストレーションをリポート車の主治医のカークラフトに依頼していた。そこでその様子を見に行くついでに入庫させ、油関係の作業をすることにした。黄色いルノー・カングーはその間の代車だ。



それ以外にお願いしたのは、少々不穏な動きを見せていたハイドローリック・システムの点検と、排気管まわりのチェックだ。

ハイドロ関係の課題は、またしても起こったハード・モードの固定化である。本来は速度などクルマの状態に応じ、車載コンピュータが前後2つの中央スフェア根元のバルブを開け閉めすることでロールの量を2段階に変化させるのだけれど、朝イチの始動時など、本来ソフト・モードであるべきなのに、ハード・モードに勝手になってしまうのだ。



しかも、それがある一定の手順を踏むとなぜか解消する。具体的には、まず室内の車高調整レバーでいちばん背が高くなるハイ・ポジションとし(同時にLHMの量を点検すると問題なし)、ふたたびレバーでノーマル・ポジションへ戻すと……ハード・モードからソフト・モードへ戻るのだ。ただし車高が変化する時に、フロント側はスムーズにすぅっと下がるのだが、リア側は前傾姿勢を少し保った後、「ガクッ!」と小さな衝撃とともに降りる。LHMは何度も入れ替えたけれど、まだこの液体の通る管の内壁から剥がれたゴミなどによる、つまりがどこかで生じているのかもしれないし、車載コンピュータの制御がおかしい可能性もある。

いっぽう排気管関係の点検も依頼したのは、マフラーをヒットさせてしまったからだ。お恥ずかしいことに入庫のちょうど1週間前、自宅駐車場にクルマを入れた時、家族が掃除をしようと輪留めを移動させたのに気がつかず、奥に置いていた物置にマフラーのエンド部分が触れてしまったのである。幸いほぼ真後ろから当たったようで、特に目立つ傷などはなかった。



ただ、このマフラーは前オーナーがREMUS(レムス)製のスポーツ・タイプに変更しており、僕が手に入れてからは、いっさい手を入れていなかった部分だ。元々はエグザンティア・ブレーク用を入手し、加工して装着したらしい。少々サウンドはボーボーとうるさめだし、以前から触媒から音が出ていないか? とカークラフトで指摘されることもあったので、点検という意味ではちょうどいいタイミングだった、ともいえる。正直、見た目は太くてヤル気もあり過ぎるし、いつかはノーマル・マフラーに戻したいと思っているのだが……。

作業の明細は以下の通りだ。詳細は写真ギャラリーを参照のこと。
※部品や消耗品の価格などは2023年12月末時点のもの

・エンジン・オイルおよびオイル・フィルター交換、オイル・トリートメント注入 2000円
(※エンジン・オイル 5リットル 1万8000円、オイル・フィルター 1500円、オイル・トリートメント 200ml 2000円)
・オートマチック・フルード交換 4800円
(※オートマチック・フルード 3リットル 9000円、ドレン用ワッシャー・リング 300円)
・エグゾースト・マフラー、中間パイプ脱着、点検、ジョイント部クリーニング、マフラー用パテ除去 1万4400円
・LHM排出、タンク内フィルター清掃、リターン・ホース4カ所補修 1万8000円
(LHM 5リットル 1万円)

合計 8万円

抜いた油脂類は特に何も異常はなし。LHMはわずかな漏れが数カ所見つかったので、その部分のホース補修とLHM交換&フィルター清掃で落ち着いた。排気系も耐熱パテのかけらなどが出てきたくらいで、大きな問題は何も見つからなかった。やれやれ一安心である。

無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

いますぐ登録

advertisement

PICK UP



RELATED

advertisement