ボルボが、現在フラッグシップ・モデルに採用している「90」の名を冠した新しいセダン・スタイル電気自動車=バッテリーEV(BEV)専用モデルとなる「ES90」を発表した。
セダン風の5ドアボルボのBEV としては6モデル目となるES90はホイールベース3.1mという大型モデル。リアにトランクリッドとしてはちょっと短めのノッチ部分を有するものの、テールゲートを備えた5ドアとなっている。SUV風ではないものの、通常のセダンよりも高い地上高を組み合わせている。グリル・レスのフロントまわりはボルボ独特のトールハンマー型ヘッドライトを設置し、最新のボルボらしいデザインを持つ。
リア・ウインドウにもテールライトを内蔵リア・セッションにクーペのような強い傾斜角を持ったルーフラインを与えることで、広い室内空間とCd(空気効力係数)=0.25という優れた空力性能を実現。リアは、C字型のテールライトのほかにリア・ウインドウ部にもテールライトを備える。外装色は7色、ホイールは20〜22インチの4種類を設定する。
テールゲートは幅広で大きく、424リッターの荷室へのアクセスは良好。後席を倒せば、積載容量は最大733リッターまで拡大できる。さらに、ボンネット・フード下には充電ケーブル収納に便利な22リッターの収納スペースを備える。
後席も広々室内は3.1mの長いホイールベースを活かし、後席を含め、広々とした空間を構築。インパネはメーターパネルに9インチ、センターに14.5インチのディスプレイを使用し、ヘッドアップディスプレイも併用している。Googleベースのインフォテインメント・システムや、クアルコムのスナップドラゴン・コクピット・プラットフォームを採用し、必要な情報を必要な時に提供するという。ルーフには99.9%UVカットのパノラミック・ルーフのほか電気調光仕様も用意されている。
ボルボ最新のプラットフォームには、ハードウェアとソフトウェアの統合型モジュールセットを採用し、OTAアップデートの迅速化が図られている。電気システムも新たな800Vテクノロジーが用いられ、10分で300km相当の充電が可能。フルチャージでの航続距離はWLTP値で最大700kmだ。
一部市場では受注を開始したES90。ただし、日本導入時期は未定だ。

文=関 耕一郎
(ENGINE WEBオリジナル)