2025.06.23

CARS

「バシッと勇ましく中々のジャジャ馬っぷり」に思わずニヤリ! 自動車評論家の藤原よしお、関耕一郎、金子浩久が試乗した小さな暴れん坊とは?

藤原よしおさん、関耕一郎さん、金子浩久さんが乗ったのはアバルト500eツーリズモ・カブリオレ。

全ての画像を見る

「自然に溶け込む」金子浩久

エンジンのマフラー製造から始まったアバルトの“歴史が一周して”造られる電気自動車。

advertisement


多くを共用するフィアット500eより最高出力が37馬力も強いので速い。

バッテリーを床下に搭載していて重心が下がるので運転中にヒョコヒョコせず、どっしりと安定していて上質感も伴う。強目の回生はほぼワンペダルドライブを可能としていて、機敏な走りに貢献。

リアからエンジン音を発することができる不思議な電気自動車でもある。

最大の美点は電動キャンバストップ。開けて走ると、静かに滑らかに走るというEVの長所を明確に実感できる。開けると大きく聞こえる排気音に支配されるエンジン車とは運転中の気分が根本的に違ってくる。ほぼ無音で運転できることによって、自意識が薄れて大磯の景色に溶け込むような錯覚を覚えた。これは非常に新鮮な感覚だった。

開けた屋根からエンジン音が直接耳に入ってくると、刺激されて自分が運転している“俺が俺が”意識が強く現れてしまうが、その音がないので穏やかでニュートラルで開かれた気持ちに変わった。時代を先取りし、象徴もしている。

アバルト500eツーリズモ・カブリオレ

アバルト初となる100%電気自動車、アバルト500e。モーターの最高出力はフィアット500eの118ps/4000rpmから155ps/5000rpmに、最大トルクは220Nm/2000rpmから235Nm/2000rpmにアップされている。WLTCモードの航続距離はフィアット500eの335kmに対し、アバルト500eカブリオレは294km。全長×全幅×全高=3675×1685×1520mm。ホイールベース=2320mm。車両価格=645万円。

写真=山本佳吾/茂呂幸正

(ENGINE2025年4月号)

advertisement

PICK UP



RELATED

advertisement

advertisement

PICK UP

advertisement