2025.04.07

CARS

これはもう、存在自体が現代の奇跡でしょ! ミニJCWカントリーマンALL4に試乗したモータージャーナリストの小沢コージはこう叫んだ

ミニJCWカントリーマンALL4/最高出力316ps/5750rpm、最大トルク400Nm/2000-4500rpmを発揮する2リッター 4気筒ターボをフロントに横置き搭載。車両本体価格=667万円。

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今年もやりました2025年版「エンジン・ガイシャ大試乗会」。大磯プリンスホテルの大駐車場に集めた注目の総勢33台の輸入車にモータージャーナリスト33人が試乗! 各メーカーがこの上半期にイチオシするそれぞれのニューモデルに5人のジャーナリストが試乗した、計165本の2025年注目輸入車の試乗記を順次公開。

ミニJCWカントリーマンALL4には、藤野太一さん、桂伸一さん、関耕一郎さん、小沢コージさん、小川フミオさんが試乗。今回は小沢さん、小川さんの「ここがスゴイ」リポートをお届けする。

新世代ミニ・シリーズに共通する大型の丸いタッチパネル式ディスプレイが目を惹くインテリア。ただし基本となる操作系についてはその下のトグル・タイプのスイッチ類が請け負う。

「特にミニ味が濃い」小沢コージ

今じゃ8年連続でVWゴルフを抜き「日本で一番売れる輸入車」となったBMWミニだが、最大の矛盾は「ミニじゃなくてデカ」とぼやかれるSUVモデル。

クロスオーバーと言われていた初代ですら、ミニ初の全長4m超えの4ドアで4駆アリ。この3代目ではさらにデカく、先代比で13cm長く1.5cm広く6.5cm高くなって全長4.5m弱。ホンダ・ヴェゼルより全然デカくなった。

試乗車はLパッケージと呼ばれる電動調整式シートやプライバシー・ガラスを備えた仕様。さらにJCWトリムと呼ばれるスポーティな仕立ての足まわりや変速機、ブレーキやシート、ステアリングを装備している。

それでもミニっぽいのがミラクルで、中でも最速JCWカントリーマンは特にミニ味が濃い。

フォルムは特徴的なショート・オーバーハング&ショート・ボンネット&ロング・ホイールベースで、新世代8角形グリルや6角形ライトがいかにもデジタル・キャラクターっぽい。

インパネも世界初の丸型24cmの有機ELディスプレイがミニ的でオシャレ。

極め付けは走り。316ps/400Nmの2リッターターボは下から力強くガチでミニらしい速さで、ハンドリングはサイズを感じさせないクイックさ。生々しいダイレクト感は薄れたが半分BMW風味のゴーカート・フィールあり。これは現代の奇跡でしょ。

試乗車はLパッケージと呼ばれる電動調整式シートやプライバシー・ガラスを備えた仕様。さらにJCWトリムと呼ばれるスポーティな仕立ての足まわりや変速機、ブレーキやシート、ステアリングを装備している。

「クルマに飽きかけているひとに」小川フミオ

圧倒的な速さというより、速さをうまく感じさせる。ミニ・カントリーマンのなかでもっともパワフルなモデルで、加速性のよさとハンドリングの機敏さでもって、乗って走った瞬間に“速い!”と頭がクラクラするほどの興奮をおぼえる。

全高は1645mmとちょっと背が高めのSUVボディだけれど、ワインディング・ロードを走ると魅力が輝く。

最高出力316ps/5750rpm、最大トルク400Nm/2000-4500rpmを発揮する2リッター 4気筒ターボをフロントに横置き搭載し、7段デュアルクラッチ式自動MTを介して4輪を駆動する。

たのしさという点ではインテリアのデザインもピカイチ。ミニは2001年いらいずっと円形のモニターに固執してきたが、23年発表のこのカントリーマン(とクーパーとエースマン)で初めて、その円形デザインに完璧に機能をマッチさせた。説明するより使ってみてください、というぐらい多機能で、助手席のひとがたのしめる。

さきに運転のたのしさについて触れたけれど、じつは性能でいうと、このJCWカントリーマンより速いクルマはいくつもある。だけれど、乗るひとのエモーションに訴えかけて、ドライブするたのしさを与えてくれる。それは内装も同様。クルマに飽きかけているひとはぜひ。

全長×全幅×全高=4445×1845×1645mm。ホイールベース=2690mm。車両重量=1680kg。車両本体価格=667万円。
■ミニJCWカントリーマンALL4
フル・エレクトリックのモデルも海外では発表されたJCWシリーズの中でも、もっとも上位に位置するのが5ドアで5座で4WDのカントリーマンJCWだ。最高出力316ps/5750rpm、最大トルク400Nm/2000-4500rpmを発揮する2リッター 4気筒ターボをフロントに横置き搭載し、7段デュアルクラッチ式自動MTを介して4輪を駆動する。全長×全幅×全高=4445×1845×1645mm。ホイールベース=2690mm。車両重量=1680kg。車両本体価格=667万円。

写真=小林俊樹/山本佳吾

(ENGINE2025年4月号)

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