2025.04.19

CARS

希少なスカイラインスポーツ、マッチのマーチ、イタルデザインのGT-R、ベルトーネ・デザインのブルーバードを展示

今年で10回目を迎えたオートモビル・カウンシル。最近、なにかと話題の日産はブースこそ構えなかったものの、4台のモデルを展示。そのなかには、なかなか見られないモデルもあり、足を止める来場客も多かった。

プリンス・スカイラインスポーツ・クーペ

プリンス自動車時代に登場した「スカイランスポーツ」。スカイラインとはまったく異なるデザインであった。このスカイラインスポーツのデザインを担当したのは「トライアンフ・スピットファイア」やノイエクラッセこと「BMW1500」などをデザインしたイタリアのジョヴァンニ・ミケロッティ氏。イタリアのデザインを採り入れた初の日本車と言われている。1960年のトリノ・モーターショーでのデビュー時はこの青いボディとともに白いボディも展示された。エンジンはグロリアに使われた4気筒の1.9リッターを搭載している。



ダットサン・ブルーバード1200デラックス 1964年

日本の高度成長時代、1963年には初めて乗用車の保有台数が100万台を超えた。その年の9月にデビューしたのが2代目「ブルーバード」。デザインは多くの「フェラーリ」を担当したイタリアのカロッツェリア、ピニンファリーナの原案によるものだという。初代のブルーバードはラダーフレームにセミ・モノコックのボディであったが、2代目はフル・モノコックとなった。当初1.2リッターでスタートしたこの2代目ブルーバードはのちに1.3リッターや1.6リッターが追加される。ブルーバードは初代モデルで1963年からサファリラリーに参戦していたが、2代目も1966年に1.3リッター・エンジンを積んだモデルでクラス優勝を果たす。



マーチ・コレット3ドア・ハッチバック

1981年の東京モーターショーに「NX-018」のネーミングで登場したコンセプトカーがのちに初代「マーチ」となる。「サニー」同様、マーチの車名も大々的に行われた車名公募キャンペーンで付けられた。コンパクトカーらしいスッキリとしたデザインは、割り切ることで得られる美しさを持つ。ボディ・タイプは3ドア・ハッチバックと5ドア・ハッチバックの2種。3ドア・ベースでスポーツ・タイプのターボ・モデル「マーチ・ターボ」や競技車ベースとして排気量を調整しターボとスーパーチャージャーを装着した「マーチR」、マーチRをベースに一般道での使用も考慮した「マーチ・スーパーターボ」なども設定。また、「Be-1」や「フィガロ」、「パオ」といったパイクカーのベースにも初代マーチは使われた。



GT-R50 by イタルデザイン

「GT-R」とイタルデザインがそれぞれ2019年と2018年に50周年のアニバーサリーを迎えることを記念してつくられたプロトタイプ。2018年のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで世界初公開され大きな話題を呼んだ。開発と設計、製造はイタルデザインが担当。外装と内装デザインは日産デザイン・ヨーロッパと日産デザイン・アメリカが担当している。エンジンは日産テクニカルセンターとニスモの共同開発で720psの高出力を実現。トランスアクスルも780psに耐えられる仕様となっている。フルオーダー世界限定50台でイタルデザインが製造した。



文・写真=諸星陽一

(ENGINE WEBオリジナル)
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