2025.04.27

CARS

日本市場での販売も期待できるピックアップ フロンティア・プロは日産初のPHEV

フロンティア・プロは日産初のPHEV。

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日産が、上海モータショー2025においてピックアップ・トラックの「フロンティア・プロ」を発表した。東風汽車との合弁による商用車メーカー、鄭州日産が生産を予定している新型車で、日産初のPHEV(プラグイン・ハイブリッド)となる。

ダットサン・トラックやテラノをオマージュ

そのパワートレインは、1.5リットル4気筒ターボと、トランスミッションに組み込んだ電気モーターをセットにしたプラグイン・ハイブリッド。システム出力は408ps以上で、最大トルクは800Nm。走行モードは、ハイブリッド/ピュア・エレクトリック/パフォーマンス/スノーを設定。モーターのみでの航続可能距離は、135kmを目標としている。車両重量は3315〜3355kgに達する。



駆動方式はロー・レンジ付き4WDで、前後駆動力配分を自動制御するインテリジェントAWDと、電動機械式リア・デフロックを装備。231mmの最低地上高や前ダブルウィッシュボーン/後5リンクのサスペンションと合わせ、高いオフロード性能を実現する。ホイールサイズは18インチで、265/65タイヤを履く。



車体サイズは5520×1960×1950mmで、ホイールベースは3300mm。エクステリアのテーマは『逞しくかつ先進的』とし、ハイテク感満載のLEDヘッドライトが目を引くが、グリル上に並んだ3つのライトは、初代テラノのベースとなったD21型ダットサン・トラックの、ボンネットに設けられたエア・インテークへのオマージュだと言う。

ダブルキャブで5座の室内は広く、パノラマ・ルーフを標準装備で開放感を演出。フロント・シートにはヒーターとベンチレーション、マッサージ機能を設定する。リア・シートは60:40の分割可倒式だ。メーター・パネルは10インチLCD、センターのインフォテインメント・ディスプレイは14.6インチ。V2Lポートにより、最大6kWの外部給電も可能だ。

2025年後半に中国市場で発売される予定だが、将来的には他国への供給も検討しているとのこと。トヨタのハイラックスやランドクルーザー70が引き金となり、最近では三菱トライトンがジワジワと人気を拡大している日本のピックアップ市場にも、この現代版ダットサントラックが参戦するのだろうか。



またパワートレインも、PHEV設定が噂されるエクストレイルや、1.5リットルe−パワーの搭載が予告されている次期エルグランドなど、展開できそうな車種は少なくない。この中国生産のピックアップ、じつは日産回復へのきっかけとなりうる要素が詰まっているのかもしれない。

文=関 耕一郎

(ENGINE Webオリジナル)
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