2025.05.12

CARS

ジープ・コンパス全面刷新 3代目は2種のハイブリッドと3種のBEVを設定

ジープ・コンパスの3代目は2種のハイブリッドと3種のBEVを用意。

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ジープ・コンパスがフルモデルチェンジを果たし、3代目となった。2006年の誕生からグローバルで250万台以上を販売してきたCセグメント級の5人乗りSUVが、ボディ・サイズを拡大し、3種類の電動化パワートレインを採用する。

新たなジープ・ブランドの牽引役

プラットフォームは、ステランティスのC/Dセグメント向け最新コンポーネンツであるSTLAミディアムで、4.55mという全長は先代比130mm程度上回る。最低地上高は20mmアップの200mm。サスペンションは、専用のスプリングとダンパー、スタビライザーを、ハンドリングと快適性の両立を目指してチューニングされている。



最大渡河深度は470mmだ。対地障害角は、FFモデルが20度/15度/26度、4WDモデルが27度/16度/31度で、悪路走破性を高めた。路面状況に応じたドライブトレインなどのモードを選択できる、セレクテレイン・システムも標準装備し、4WDモデルにはヒルディセント・コントロールも加わる。

パワートレインは、ハイブリッドが145psの48Vハイブリッドと195psのPHEVの2種、BEVは213ps・前輪駆動から375ps・四輪駆動までの3種。

四輪駆動車はリアに14:1の減速機を備え、後輪には最大3100Nmの駆動力を伝達できるため、前輪のトラクションがまったくかからない20%勾配でも登り切る。

BEVの充電は直流急速が160kWで、20〜80%は30分でチャージ可能。航続距離は最大650kmに達するが、これには空力改善も一役買っている。フロント・バンパーに組み込まれたアクティブ・グリル・シャッターや、リアのシャープなエッジ、完全にフラットなアンダー・ボディなどにより、従来比10%向上した。



ボディ・サイズの拡大により、室内スペースも広がった。レッグ・ルームは55mm伸び、荷室容量は45リットル増して550リットルとなった。また、キャビン内のストレージは34リットルと大型化し、後席は40:20:40の3分割可倒機構を備え、使い勝手にも優れる。



新型インフォテインメント・システムは、10インチのデジタル・メーターと16インチのディスプレイを備え、OTAアップデートで常に最新の状態を保つ。自動運転はレベル2で、半自動レーンチェンジも設定される。

導入記念モデルとして設定されるファースト・エディションは、48Vハイブリッドと213psのBEVの2タイプ。BEVは前輪駆動で、航続距離は499kmだ。

マトリックスLEDヘッドライトと20インチ・ホイールを装着し、ベンチレートとマッサージがつくシートやサンルーフなどのオプションも特別装備する。



生産はイタリアのメルフィ工場で、欧州市場ではファースト・エディションの受注がはじまっているが、通常モデルのオーダーは夏から、デリバリーは今年第4四半期に開始する予定だ。

とくにこのセグメントの競争が激しい欧州市場で、ジープ・ブランド躍進の牽引役となることが期待される。

文=関 耕一郎

(ENGINE Webオリジナル)
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