2025.05.22

CARS

アストン・マーティンが進化版CarPlayを採用  その名はウルトラ

Apple CarPlay Ultra初採用となった自動車メーカーはアストン・マーティン!

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AppleのCarPlayは、iPhoneを車両と接続して操作するための技術規格であり、2014年に発表された。まずはフェラーリやメルセデス・ベンツ、ジャガー、ボルボ、ホンダとヒョンデの6ブランドが導入し、他社の採用も順次拡大。カー・オーディオ・ナビのメーカーも含め、搭載が一般化している。

アップル担当範囲が拡大

今回、アメリカ/カナダ向けのアストン・マーティンで採用されたCarPlay Ultraは、これまでセンター・ディスプレイのみだった情報表示の範囲を、デジタル・メーター・パネルにまで拡大。一般的な速度計と回転計の配置から、地図やメディアの全画面表示まで、レイアウトをカスタマイズする自由度が大きく広がった。

Apple CarPlay Ultra初採用となった自動車メーカーはアストン・マーティン!

このApple CarPlay Ultraをはじめて採用した自動車メーカーが、アストン・マーティンである。

Apple CarPlay Ultra初採用となった自動車メーカーはアストン・マーティン!

アストン・マーティンは2023年、DB 12で自社開発の新世代インフォテインメント・システムを導入。この開発に際してはAppleと連携し、iPhoneとのリンクでの操作性やCarPlay Ultraへの対応も考慮しつつ、独自のデザインは堅持した。この、メーカーごとの特色を打ち出したデザインができるのも、CarPlay Ultraの訴求点だ。

Apple CarPlay Ultra初採用となった自動車メーカーはアストン・マーティン!

システムは、センターのピュア・ブラック10.25インチ画面を介し、タッチやジェスチャーコントロールで操作する。いっぽう、ギアや走行モードの選択、メカニズムや電子制御、レーン・アシストなど運転支援機能のセッティングには、物理スイッチが用意され、使用頻度の高いものは常に使いやすい状態が保たれる。

対応モデルは、DB12のほか現行のヴァンテージとヴァンキッシュ、DBX Sと、2025年型以降のDBX 707で、北米市場向けの新車は標準装備、既存車は近くアップデートで適合できるようになる予定。iPhoneは12以降、iOSは18.54以降が必要となる。



アストン・マーティンに続き、CarPlay Ultra導入を表明しているのはキアとジェネシスを含むヒョンデ系だ。2022年に、Appleが次世代CarPlayの構想を明らかにした際には、日本ではホンダと日産、海外ではジャガー・ランドローバーやルノー、ポルシェとアウディ、フォード、ボルボなどが対応するとされた。対して、GMは2023年、メルセデス・ベンツは2024年に、相乗りを拒否したことが報じられている。

スマートフォンの普及率を考えると、CarPlayやAndroid Autoのユーザー・メリットは小さくないだろうが、ナビを使うにもデータ通信回線が必要だったり、いまだに安定性が懸念されたりという問題もある。

デザインやカスタマイズ性もさることながら、新世代のスマートフォン接続技術は、環境に左右されにくい動作の確実性が担保されているのか、そちらも気になるところだ。

文=関 耕一郎

(ENGINE Webオリジナル)

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