2025.05.06

CARS

「このスタイルの下には正義のエンジニアリングが隠れている」アストンマーティン・ヴァンテージに試乗した佐野弘宗(モータージャーナリスト)はこう叫んだ!

アストンマーティン・ヴァンテージ/全長×全幅×全高=4495×1980×1275mm。ホイールベース=2705mm。車両重量=1745kg(EU装備重量)。車両本体価格=2690万円。

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今年もやりました2025年版「エンジン・ガイシャ大試乗会」。大磯プリンスホテルの大駐車場に集めた上半期注目の総勢33台の輸入車にモータージャーナリスト33人が試乗! 各メーカーがこの上半期にイチオシするそれぞれのニューモデルに5人のジャーナリストが試乗した、計165本の2025年注目輸入車の試乗記を順次公開。

アストンマーティン・ヴァンテージには、佐野弘宗さん、関耕一郎さん、佐藤久実さん、飯田裕子さん、桂伸一さんが試乗。今回は佐野さん、関さん、佐藤さんの「ここがスゴイ」リポートをお届けする。

「正義のエンジニアリング」佐野弘宗

肉感的なボンネットを開けると、メルセデスAMG製V8ツイン・ターボ・エンジンは、まるでコックピット側にめり込むかのように積まれている。さらに、変速機をエンジンと切り離してリアに置くトランスアクスル方式を採用するヴァンテージの前後重量配分は、FRレイアウトながら49:51。お約束の50:50と思いきや、駆動輪があるリア側がちょっとだけ重く、加速時はきっちりトラクションがかかる差配は絶妙というほかない。



さらに2.7mという短いホイールベース内でエンジンがギリギリ後退しているので、運転席ヒップ・ポイントはホイールベース中央より、少しだけリア・タイヤに近い。これによって、ヴァンテージの乗り手はFRドライビングのキモとなるリア・タイヤの状況が手に取るように、いや、お尻に取るように鮮明に感じ取れる。

だから、ヴァンテージはハンドリングがキレッキレのハイパワーFRなのに、変な緊張感がなく、どこで乗っても怖くないのがスゴイ。この情感豊かなスタイルの下には、正義のエンジニアリングが隠れている。

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