BMWはイタリアのコモ湖ほとりで開催されているクラシック・カーの祭典、ヴィラ・デステ・コンクール・デレガンス会場にて、わずか70台限定のスピードトップとともに、M2のハイ・パフォーマンス仕様である「M2 CS」を公開した。
Mシリーズの末っ子の、最強バージョン現る
BMWのMモデルに、追加投入されるのがCSだ。これまでもM3やM3ツーリング、M4、M5でも登場しているこのCSシリーズは、エンジンのパフォーマンスを向上させるとともに、足まわりのセッティングもさらに引き締め、軽量化を実施するなどしたグレードである。

今回ヴィラ・デステ・コンクール・デレガンス会場にてお披露目された新たなCSは、G87型と呼ばれる2世代目のM2がベースとなっている。

スタンダード仕様のM2は、最高出力/最大トルク480ps/600Nmを発揮する直列6気筒ターボをフロントに縦置きで搭載し、8段ATないしは6段MTを介して後輪を駆動する4人乗りのクーペで、0-100km/h加速は4秒。価格は8段AT、6段MTともに998万円である。

スペックに関しては公表されていないが、スタンダード・モデルとCSの外観上の違いはわずかで、大型のダック・テール型のリア・フードや、リアのエンブレム程度しか差がないように見える。

エア・インレットおよびアウトレット・ダクトが四角く大きく開けられている前後バンパーについても変更がないようだし、4本出しとなるエグゾースト・エンドについてもそのままだ。ルーフについては写真ではわずかにしか確認できないが、スタンダードなM2ではオプション設定となるカーボン・ファイバー強化樹脂(CFRP)製のルーフを採用しているようである。

しかしよくよく見れば、マフラー周囲のリア・アンダー・ディフューザーの形状が異なるほか、ゴールドに塗られ、複雑かつ中空となるスポークが際立つデザインの大径ホイールを採用している。

いっぽうインテリアについては赤いスティッチや赤/黒のデュオ・トーン仕立てとなるいかにもスポーティなスタンダード・モデルとは異なり、とてもシックな仕立てになっている。カーボン素材とスウェードが用いられており、ドアの内張やシートの座面部分には“CS”のロゴが配置されているようだ。
このM2 CS、さらなる詳細については5月28日に公開される予定だ。BMW MのCSは常に台数限定のモデルなのだが、とりわけ手の届きやすいM2ベースとなると、かなりの争奪戦になることが予想される。
文=エンジン編集部
(ENGINE Webオリジナル)