2021.08.08

CARS

正規ディーラーでレーシング・カーが買える! BMWがM2・CSベースの競技用車両を発売

BMWがサーキット専用車の「M2・CSレーシング」の購入受け付けを開始した。公道用のM2・CSをベースに開発されたカスタマー向けの競技専用車両で、BMWのレース・カーのなかではエントリー・モデルに位置付けられる。ちなみに現状では、このクルマを用いたワンメイク・レースなどは企画されていないものの、5月に行われた「スーパー耐久シリーズ」において日本のレースに初参戦を果たしている。

単なる改造車ではない

M2・CSと同形式の3.0リッター直6ターボは、参戦するレース規定に対応できるように出力の変更が可能で、パワースティックと呼ばれるUSBを用いて280〜365psの間で調整できる。また、このエンジンは450psまで許容するように設計されており、450ps仕様も別バージョンとして販売される。最大トルクは550Nm。

変速機はデュアルクラッチ式7段自動MTで、モータースポーツ専用のソフトウェアで制御。専用品のドライブシャフトと、個別の冷却システムを備えた機械式プリロード型LSDを介し、後輪を駆動する。ABSやDSCなどの姿勢安定制御装置もレース仕様のセッティングとなり、タイヤ交換やメンテナンスを容易にするエア・ジャッキも標準装備する。









必要なものはすべて揃っている

外装ではカーボン・ファイバー製のルーフや給油口付きのポリカーボネート製リア・サイド・ウインドウ、フロント・スプリッターと角度調整式リア・ウイングを装着。また、クラッシュなどによる修復時の負担を軽減するため、公道用のM2・CSではカーボン素材を用いているボンネットなどの一部パーツがスチールや樹脂製へと変更されている。ホイールはマットブラックの10.5×18インチで、ミシュラン製のスリック・タイヤを履く。

内装はサベルト製フルバケット・シートとシュロス製6点ハーネスを備え、ステアリング・ホイールは各種操作スイッチを配したBMWモータースポーツ製の脱着式となる。また、メーター・パネルの代わりにAIM製データロガーのカラー・ディスプレイが据え付けられるなど、コクピットはまさにレース・カーという空間に仕上がっている。消化システムも完備する。

その一方で、エアコンやステアリングのチルト&テレスコピック調整、視認性を高める大型ルームミラーやヒーター付きフロント・ウインドウ、センターコンソールの照光式スイッチパネル、電動調整式サイド・ミラーなど、公道用と変わらぬ利便装備も備えている。

受注は全国の正規ディーラーでも可能だが、販売とアフターサービスは国内で唯一のBMW・Mモータースポーツ・ディーラーであるモトーレン東都(東京都東久留米市)が行う。価格はベース・バージョンが1499万円、450psバージョンが1799万円となっている。









文=関 耕一郎

(ENGINEオリジナル)

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