2025.05.30

CARS

PR

【試乗速報】見るひとも乗るひともみんなを幸せにする フィアット600ハイブリッドは手がけたエンジニアがクルマ好きだからこそ誕生した1台だ!

初夏の心地よい空気を感じながら、街を行く600 Hybrid La Prima。

全ての画像を見る
2024年の9月に発表された電気自動車の600eに続いて、今度はマイルドハイブリッドの600 Hybridが登場した。愛らしいアイコニックなデザインはそのままに、新開発のハイブリッドシステムを搭載した600 Hybrid La Primaにエンジン編集部のシオザワが試乗した。

ひとを惹きつけ、笑顔にさせる

やっぱりクルマは、みんなを幸せにしてくれないとね。

そんなふうに思いながらフィアット600 Hybridを走らせる。



夕方、編集部がある神楽坂の街は帰宅する人や学生、買い物をする人でいっぱいだ。信号待ちで止まっていると、横断歩道を渡る人がたいがい笑いながらこちらを見ている。

まるでスーパーカー並みの注目度。でも、スーパーカーで人々は微笑まない。微笑む理由はもちろんこのクルマにある。こちらにスマホを向ける女性の口元が、にっこりと「カワイイ」と言っている。



「目は口ほどに物を言う」と言うけれど、この600の目ヂカラはホントにすごい。ひと目で人を惹きつけ、幸せな気持ちにさせ、そして虜にしてしまうチカラがあるのは驚きだ。

チーフ・デザイナーのフランソワ・ルボワンヌさんは「ビッグ・スマイル」というコンセプトで、ヘッドライトを「目」と呼んで意図的にデザインしたと明かしている。



これがもう最高。なにかを企んでいそうな、ユーモアたっぷりで誰もが受け入れられる愛すべき見事なデザインだ。しかもそれが美意識のある大人でも楽しめるプロダクト・アートのようになっているのだから、素晴らしいとしか言いようがない。

1955年に発売された初代600(セイチェント)から着想をえたフォルムに、電気自動車の500eのキュートなデザインを融合したという。500eもそうだったが、新しい600も愛らしくキュートではあるが妙な子供っぽさはない。それはもちろんデザインのクオリティが高いからだ。



たとえば、フロントのヘッドライトからサイドへと繋がるフォルムや全長に対するボンネットの比率、細かいところではリアのナンバープレート上部の形状など、上手く初代600のエッセンスを取り入れ、モダンに見せている。

一方、バンパー下部のフロント・グリルやリア・ライト、アルミホイールなどに用いられたピクセル・パターンは、エレクトリカルな近未来を想像させる。



50年代の歴史的な遺産と近未来のモダン・アートを融合させて魅力的に見せる。性別や世代を問わずに多くの人に受け入れられる。こういうクルマは日本車にはなかなかない。

サイズは500よりひとまわり大きなBセグメントだ。おかげで目ヂカラだけでなくすべてがさらに魅力的になった。

たとえば2ドアの500が若い恋人同士が似合うクルマだとすると、4ドアの600は恋人同士はもちろん家族だってイメージできる。これ1台で日常生活からレジャーまで、全部楽しめてしまうというわけだ。

フィアットはブランドのデザイン哲学で「ドルチェ・ヴィータ」を謳っているが、新たな600の登場でその「甘い生活」のイメージもグンと広がった。自由でハッピー、そして明るくおおらかなライフスタイル。乗る人をそんな気持ちさせ、見る人にそれが伝わる。600は、そんなクルマだと言える。

つい自慢したくなるセンスと機能性

インテリアも素敵。ドアを開けるとまず目に飛び込んでくるのは、試乗車の600 Hybrid La Primaでは標準装備となるブルーのパイピングとステッチが入ったアイボリーのエコレザーのシートだ。



600のネームも鮮やかなブルーで刺繍され、座面と背もたれにはフィアットのモノグラムが大胆にエンボスされている。しかもこのシート、運転席にはリラクゼーション機能もあるアクティブランバーサポートも装備する。同じ意匠の後席ともども思わず自慢したくなるほどセンスも機能もいい。



また、2スポークのステアリングと独特な丸型のメータークラスター、楕円形のダッシュボードパネルは初代600のイメージを上手く受け継ぎ、インパネの中央にある大型モニターと合わせてモダンにデザインされている。





室内空間も十分な余裕があり、後席の足元にも窮屈さはない。荷室の容量は385リットルとたっぷり確保され、後席を倒すと最大1256リットルの積載能力がある。ちなみに使い勝手でいうと試乗車のLa Primaのグレードにはハンズフリーで作動するパワーリフトゲートも標準で装備されている。

嬉しいのはそのほかにも使い勝手のいい収納があること。センターコンソールは15リットルもの収納力があり、さらに各所に設けられたスペースと合わせると30リットルもの収納力がある。

◆フィアット600ハイブリッドの詳しい情報はこちら

◆6月7日から15日まで「フィアット600ハイブリッド・デビューフェア」開催中! 詳しくはこちら

クルマ好きエンジニアの仕事

楽しさに溢れたエクステリア、お洒落な室内。あとは乗ってどうかだが、いやいや驚きました。イタリア車のマイルドハイブリッドだからてっきり内燃エンジンが主張しているのかと思っていたら、そうきたか! といい意味で裏切られた。



新開発の1.2リットルの3気筒エンジンとモーターを内蔵した6速デュアルクラッチトランスミッションを組み合わせた48Vのマイルドハイブリッドは、モーターのいいところとエンジンのいいところをまさに絶妙に使ってみせている。



モーターがアシストするスタートは文字どおりスムーズ。トルクも十分で加速も痛痒は感じない。低速時は30km/hまでモーターのみでも走行が可能だが、街中では隙あらばモーターが作動する。

信号が多くストップ&ゴーが連続するときや、通行量が多く低速走行が続くときは、アクセルをオフにするとここぞとばかりに積極的にエンジンをストップしてモーターで走る。なんだ走りより燃費重視なのね、と思うかもしれないが、まったくそんなことはない。

フィアット初のハイブリッドシステムがすごいのは、WLTCモードで23.2km/リットルというBセグメントのSUVのなかではトップクラスの燃費性能を誇りながら、走って楽しいクルマにできていることだろう。

ハイブリッドのプログラムを考えるのはエンジニアの仕事だが、間違いなくそのエンジニアはクルマ好きだと思った(笑)。

3気筒の1.2リットルのエンジンとモーターの最高出力は145馬力だが、小さなハイブリッドシステムを絶妙なプログラミングで元気なパワートレインに仕立てている。



なかでも楽しさに一役買っているのは回生ブレーキの味付けだろう。なんとアクセルのオン・オフだけで走れるワンペダル・ドライブが可能なくらい回生力が強い。

最初は驚いたが、走らせているうちに楽しくなってくる。街中での速度調整でも、少し渋滞気味の高速道路のでも慣れてしまうと圧倒的に運転が楽で、コーナーを曲がるときのアクセルのコントロールがこれまた楽しい。

ちなみに回生力が強いのはストップ&ゴー機能が付いたアダプティクルーズコントロールを標準装備するためでもあるが、それにしても上手く味付けしたものだと感心した。

念の為、運転支援機能でもうひとつ付け加えておくと、車線内の任意の位置が設定できるレーンポジションアシストも標準で装備されている。

今回は街中の一般道と高速道路を200kmほど走ったが、高速道路でもアクセルをオフにすると頻繁にエンジンを切って賢くモーターで走る。下り坂なら100km/hくらいの速度でもタコメーターがゼロになってモーターで走るのが確認できたが、これってフルハイブリッドだったっけ? と思わずびっくりするほどだった。

しっとりさと滑らかさが際立つ

最後に乗り味についても触れておこう。今回は編集部のある神楽坂周辺の街中と高速道路は横浜でUターンして海ほたる経由で東京湾をぐるりと一周したが、試乗中はしっとりとしていて滑らかさが際立っていた。



乗り心地は張りがある感じで、ハンドリングも良好だ。残念ながらワインディングは走っていないが、高速道路のジャンクションなどで速度を維持したままコーナリングするときでも、ステアリング操作に遅れることなく自然に反応してくれる。

高速走行では安定した落ち着きのある走りが光るが、街中の一般道ではステアリングも軽く、けっこう軽快に走ってくれたのが印象的だった。

ボディカラーは試乗車のスカイ ブルーのほかに、サンセット オレンジ、ホワイト、さらにハイブリッドの専用色としてシー グリーンがある。 キーを持った状態でクルマから離れると施錠、近づくと開錠を行う、プロキシミティスマートキーを標準装備し、価格は419万円だ。マイルドハイブリッドなのにこんなにEV走行するクルマもめずらしい。それがこの価格で買えるのは実は幸せかも。



人も街も明るく幸せにしてくれそうなフィアット600 Hybrid La Prima。もし目ヂカラにやられた人がいたら(ワタシもそのひとり)、ディーラーに急いだ方がいい。600 Hybridの発売を記念して、なんとこのフル装備の600 Hybrid La Primaがいまなら通常価格より20万円もお得な399万円のローンチ特別価格で購入できるという。フィアット600だから限定600台。なんとも素敵な数字です!

■FIAT 600 Hybrid La Prima
全長、全幅、全高はそれぞれ4200mm、1780mm、1595mm。ホイールベースは2560mm。車両重量は1330kg。フロントの水冷直列3気筒DOHCターボ・エンジンとモーターは 6速デュアルクラッチトランスミッションを介して前輪を駆動する。車両価格(税込)は419万円。

◆フィアット600ハイブリッドの詳しい情報はこちら

◆6月7日から15日まで「フィアット600ハイブリッド・デビューフェア」開催中! 詳しくはこちら

文=塩澤則浩 写真=望月浩彦

(ENGINE Webオリジナル)


RELATED