2025.08.03

WATCHES

個性的なダイアルの時計が欲しい方に見てもらいたい!ロジェ・デュブイ エクスカリバー バイレトログラード カレンダー

知る人ぞ知る歴史を持つロジェ・デュブイ

全ての画像を見る
4月上旬にスイスで開催されたWatches & Wonders Geneva(W&WG)にてお披露目されたモデルを中心にENGINE時計委員が気になるモデルをセレクト。今回は、創業30周年を迎えたロジェ・デュブイ。レトロなデザインを継承しつつモダンに仕上げられたエクスカリバーを紹介しよう。

ジュネーブ時計への敬意と継承への思い

今年はアニバーサリーイヤーラッシュだが、なかでもロジェ・デュブイの創業30周年が感慨深い。代表作「シンパシー」は70年代の流麗なフォルムを独自に解釈する一方、時計師デュブイ氏が極めた技術をこのバイレトログラードに注いだ。

カルロス・ディアスという天賦の才を持つウォッチプロデューサーとの出会いが、機械式時計の復権をダイナミックに牽引したのは周知の通り。その熱量とバイタリティにはインタビューの度、圧倒された。ブランドの変遷をリアルタイムで見てきた身には、それはまさにスイス時計の繁栄史に他ならず、この先どのように進むか興味深い。



新作はケース径を40mmに抑え、3本ラグとダブルレトログラードが際立つ。そこからはアーカイブへのオマージュとともに、伝統的なジュネーブ時計への深いリスペクトと継承への強い思いが伝わるのだ。個人的には「マッチモア」「トゥーマッチ」「フォローミー」といった絶妙なネーミングをぜひ復活してもらいたい。

ロジェ・デュブイ エクスカリバー バイレトログラード カレンダー

ブランドの原点となった時計師ロジェ・デュブイの特許機構バイレトログラードに敬意を表しながら、それをモダンな「エクスカリバー」のデザインで表現した最新モデルは、左右対称に配置した曜日と日付のレトログラード表示がダイアルに独特の表情をもたらす。



この複雑時計はまた、ピンクゴールドとマザーオブパールとの組み合わせや、スケルトン加工の針、カレンダー表示に用いられたかつてのフォントなど、90年代のロジェ・デュブイに通じるスタイルが見て取れる。

自動巻き。ピンクゴールド、ケース直径40mm、10気圧防水。918万5000円(予価)。

問い合わせ=ロジェ・デュブイ 銀座ブティック Tel.03-5537-5317

文=柴田充

(ENGINE2025年7月号)

advertisement

PICK UP



RELATED

advertisement